表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神メンテで最強の美女ゴーレムに溺愛される追放錬金術師 ~俺を見下した勇者パーティーは『金メッキの呪い人形』で勝手に自滅中~  作者: さらん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

36/57

第36話 救世主の凱旋と、轟く錬金術師の名 ~「ただの薬師」という噂が、いつの間にか「神」になっていた件~

いつもお読みいただき、ありがとうございます!

それでは、本編をお楽しみください!



 世界樹の治療を終え、プリムローズを仲間に加えた俺たちは、エルフの里へと戻ってきた。


 だが、報告するまでもなかった。

 里は既に、お祭り騒ぎどころではない大騒ぎになっていたからだ。


「おおぉぉ……! 見ろ! 世界樹様が輝いておられる!」

「枯れていた枝から、一斉に花が咲いたぞ!」

「空気が……魔力が澄んでいく! 奇跡だ!」


 里の中央にそびえる世界樹は、今や神々しい虹色の光を放ち、その生命の輝きは夜空をも焦がすほどだった。


 そこへ、俺たちが悠々と歩いて戻ってくる。


「……あ、戻られたぞ!」

「クロウ殿だ! 錬金術師のクロウ殿が、世界樹様をお救いくださったんだ!」


 エルフたちが駆け寄ってくる。

 かつて俺たちを「奴隷商人」と罵り、弓を向けた者たちが、今は涙を流してひれ伏し、道を開けていく。

 まるで王の凱旋だ。


 ◇


 広間の最奥。

 ゼルコバ長老が、震える巨体を揺らして待っていた。


「クロウよ……! お主、本当にやり遂げたのか……!」

「ああ。約束通りな。……それに、とびきりの土産も連れてきたぞ」


 俺が一歩横に退くと、後ろから分厚い眼鏡をかけた小柄なエルフ――プリムローズが進み出た。


「ひ、久しぶりだな、ゼルコバよ。……鼻垂れ小僧だったお前が、随分と老けたものだ」

「なっ……!? そ、そのお姿は……まさか、初代様がお作りになられた『管理者の大賢者』様か!?」


 長老が腰を抜かす。

 数百年引きこもっていた伝説の存在が、外に出てきたのだ。


「うむ。私の新たなマスター、クロウ様の命により、これより私も里の発展(と食生活の向上)に協力する」

「マ、マスターだと!? 伝説の賢者様が、人間に従うと言うのか!?」


 広間がどよめきに包まれる。

 世界樹を治し、伝説の賢者を従えた人間。

 もはや、彼らにとって俺は「客人」ではない。「生ける伝説レジェンド」そのものだった。


「……クロウ殿。いや、クロウ様!」


 ゼルコバ長老が、ドカッと地面に膝をつき、深々と頭を下げた。

 それに倣い、警備隊長のリード、生意気だったリリア、そして里の全エルフが一斉に平伏する。


「我らエルフ一族、この御恩は未来永劫忘れませぬ! 貴方様こそ、我らの真の盟友……いや、守護神です!」

「いや、神ってほどじゃ……」

「宴じゃァァァ!! 今夜は朝まで、救世主様を称えるのじゃァァァ!!」


 俺の謙遜も虚しく、盛大な祝宴が始まった。

 俺が作った『ちらし寿司(エルフ風)』が振る舞われ、エルフたちは涙を流して「美味い! これぞ神の味!」と舌鼓を打った。


 ◇


 そして、この出来事は「噂」という翼に乗って、瞬く間に世界中へと拡散していった。


 エルフは閉鎖的だが、交易を行う商人はいる。

 さらに、俺に餌付けされた「森の精霊」たちが、風に乗って噂を運んだのだ。


 ――『北の森の世界樹が、一夜にして蘇ったらしい』

 ――『死の病を治したのは、一人の人間の錬金術師だとか』

 ――『伝説の賢者を従え、虹色の薬を作る男』

 ――『その男、白衣を纏い、絶世の美女たちを連れている』


 噂は尾ひれをつけて広がり、街の酒場で、王都のギルドで、そして王城の奥深くで囁かれ始めた。


 『白衣の賢者』

 『奇跡の錬金王』


 そんな二つ名と共に。


 ◇


 一方、とある宿場町の安酒場にて。

 勇者アレクたちは、薄いスープを啜りながら、隣の席の冒険者たちの会話を耳にしていた。


「おい聞いたか? エルフの里を救った英雄の話!」

「ああ! なんでも、神話級の薬を作って、世界樹を生き返らせたってよ!」

「すげぇなぁ。それに比べて『勇者』様たちは……最近パッとしないよな」


 アレクがピクリと反応する。


「……またあいつの話か。どこに行っても『白衣の錬金術師』の話ばかりだ」


 ガルドが忌々しげに吐き捨てる。

 彼らはまだ気づいていない。その「英雄」が、自分たちが捨てたクロウであることに。

 ただ、漠然とした焦りと、得体の知れない敗北感だけが、彼らの心を蝕んでいた。


 ◇


 エルフの里、翌朝。

 俺たちは、里中のエルフに見送られながらビークルに乗り込んだ。


 荷台には、長老が無理やり詰め込んだ『世界樹の枝(最高級杖素材)』や『エルフの秘薬』、そしてリリアが泣きながらくれた『手摘みの花』が満載されている。


「お兄ちゃん、また来てね! 絶対だよ!」

「ああ。また美味いもん作りに来るよ」


 俺は手を振り、アクセルを踏んだ。

 助手席には、新たな仲間プリムローズ。

 後部座席には、アミィ、サフィ、ルビィ、ダイヤ。

 そして最強の護衛、ゴルド。


 俺たちのパーティーは、世界を救う力を持ちながら、気ままな旅を続ける。

 次なる目的地は――地図に記された5つ目の光。


「次は……海か?」

「分析。海中都市に反応あり。古代の『海洋プラント』と思われます」

「海か! いいな! 新鮮な魚介類が待っているぞ!」


 勇名など、俺にとっては「行列のできる店の予約」が取りやすくなる程度の特典でしかない。

 俺たちは新たな食材と技術を求めて、海を目指して走り出した。


最後までお読みいただき、ありがとうございます!


少しでも「面白かった!」「スカッとした!」「続きが読みたい!」と思っていただけましたら、

ページ下部にある【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にして応援していただけると、毎日の執筆の爆発的なエネルギーになります!


ブックマークへのご登録も、ぜひよろしくお願いいたします!


それでは、次回もどうぞお楽しみに!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ