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神メンテで最強の美女ゴーレムに溺愛される追放錬金術師 ~俺を見下した勇者パーティーは『金メッキの呪い人形』で勝手に自滅中~  作者: さらん


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第24話 迷子のエルフと、少女の裏切り ~「おじちゃんが無理やり!」って、おい待て~

いつもお読みいただき、ありがとうございます!

それでは、本編をお楽しみください!



 白フクロウの理不尽ななぞなぞ(答え:火)をルビィの直感で突破し、俺たちは疲労困憊のまま、さらに森の奥へと進んでいた。


 その道中、巨大な切り株の陰で、小さな影が震えているのを見つけた。


「……うぅ……ひっく……おうちに、かえれないよぉ……」


 それは、透き通るような金髪と、長い耳を持つエルフの少女だった。

 見た目は人間の6歳ほど。ボロボロの服を着て、心細そうに泣いている。


「おや、迷子か」

「かわいそうですわ。ご主人様、助けてあげましょう」


 俺はビークルを止め、一番人畜無害そうな笑顔(営業用スマイル)を作って近づいた。


 ここで無視しては寝覚めが悪い。それに、彼女を保護すれば、閉ざされた里への案内役になってくれるかもしれない。


「お嬢ちゃん、どうした? ママとはぐれたのか?」

「……!!」


 少女は俺の顔を見るなり、ビクッと体を震わせた。

 無理もない。俺は今、白衣を着た怪しい男で、後ろには派手な美女や赤いロボットが控えている。


「ひっ……にんげん……?」

「怖くないぞー。ほら、お腹空いてるだろ?」


 俺はアイテムボックスから、とっておきの『ドワーフの蜂蜜キャンディ』を取り出し、包み紙を開いて差し出した。


「甘くて美味しいぞ。これを食べて、お兄さんたちの車で一緒に帰ろうか?」


 完全に事案の構図だが、俺に他意はない。

 少女は涙目でキャンディを見つめ、ゴクリと喉を鳴らすと、素早い手つきでそれをひったくり、口に放り込んだ。


「……! あまい……!」

「そうだろ? もっとあるぞ。さあ、こっちにおいで」


 俺が手を差し伸べた、その時だった。


 ヒュンッ! ドスッ!!

 鋭い風切り音と共に、俺の足元スレスレに矢が突き刺さった。


「そこまでだ、卑劣な人間め!!」

「その穢れた手を、我らの同胞から離せ!!」


 樹上から、数人の影が飛び降りてきた。

 緑の狩衣を纏い、弓を構えたエルフの警備隊だ。

 彼らの目は、明確な殺意と軽蔑に満ちている。


「え?」

「動くな! 貴様らの悪行は全てお見通しだ! 結界を強引に破り、あまつさえ幼子を攫おうとするとは!」


 エルフの隊長らしき男が、矢をつがえたまま叫んだ。

 完全に誤解だ。俺は慌てて弁解しようとした。


「ま、待て! 俺はただ、迷子を保護して……なぁ、お嬢ちゃん? そうだろ?」


 俺は少女に同意を求めた。

 彼女が「うん、お菓子をくれて優しかったよ」と言ってくれれば、それで済む話だ。


 しかし――。

 少女の金色の瞳が、一瞬だけ狡猾に歪んだのを、俺は見逃さなかった。


 (……あ、やばっ。勝手に森を出たのがバレたら、パパに怒られちゃう……)

 (……そうだ! 全部にんげんのせいにしちゃえ!)

 少女の思考が、透けて見えるようだった。


 次の瞬間、彼女は「わぁぁぁん!!」と大声で泣き出し、エルフの隊長に駆け寄ってしがみついたのだ。


「うわぁぁぁん! 怖いよぉぉ! 助けてお兄ちゃん!!」

「リ、リリア!? 無事か!?」

「この変なおじちゃんがね、『お菓子あげるからこっちおいで』って無理やり車に乗せようとしたの! 嫌だって言ったのに、腕を引っ張って……! うわぁぁん!!」


 ――は?

 俺は凍りついた。

 なんだその完璧な被害者演技は。

 さっきまで「あまい!」って喜んで食ってただろうが!


「き、貴様ァァァ!!」

「幼子を甘味で釣り、あまつさえ力ずくで連れ去ろうとしただと!?」


 エルフたちの殺気が、一気に沸点を超えた。

 隊長の弓がギリギリと引き絞られる。


「ち、違う! それはあの子が……!」

「黙れ! 被害者がそう証言しているのだ! これ以上の言い逃れは無用!」

「それに、後ろの女たちを見ろ! その虚ろな目……きっと全員、貴様に洗脳された被害者なのだろう!」


 彼らの視線がアミィたちに向けられる。

 アミィ(ぼーっとしてる)、サフィ(無表情)、ルビィ(お菓子食べてる)。


 ……どう見ても、『薬漬けにされて心を壊された美女たち』に見えなくもない。


「分析。……少女の心拍数と発汗量から、虚偽の申告である確率99%。彼女は『保身』のためにマスターを売りました」

「なんて小賢しいガキですの……! わたくしがしつけをして差し上げましょうか?」

「待てダイヤ! 今ここで手を出したら、本当に俺たちは極悪人になる!」


 俺は必死にダイヤの日傘を抑えた。

 ここで反撃すれば、俺たちは「エルフの敵」として指名手配され、二度と里に入れなくなる。


「くそっ……! ハメられた……!」


 俺は幼女エルフ・リリアを睨んだ。

 彼女は隊長の背中に隠れながら、俺に向かって「ベーッ」と舌を出して笑っていた。


 ……あのクソガキ、絶対に許さん。後で泣かしてやる。


「抵抗するな! 全員、拘束しろ! 里の長老の元へ連行し、裁きを受けさせる!」

「へいへい、分かったよ。抵抗はしない」


 俺は両手を上げた。

 数十本の矢を突きつけられ、俺たちは「凶悪な人身売買組織」として、縄で縛られることになった。


「ご主人様、縄の結び方が甘いですわ。簡単に抜けられますけれど?」

「今は大人しくしてろアミィ。……とりあえず、里に入ることが先決だ」


 こうして俺たちは、最悪の形――「現行犯逮捕」というステータスで、念願のエルフの里へと足を踏み入れることになったのだった。


 ……覚えてろよ、あのクソガキ。

 誤解が解けたら、その「嘘泣き」が本物の涙に変わるくらい、たっぷりとイタズラ(勉強攻めとか)してやるからな。


最後までお読みいただき、ありがとうございます!


少しでも「面白かった!」「スカッとした!」「続きが読みたい!」と思っていただけましたら、

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それでは、次回もどうぞお楽しみに!


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