表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神メンテで最強の美女ゴーレムに溺愛される追放錬金術師 ~俺を見下した勇者パーティーは『金メッキの呪い人形』で勝手に自滅中~  作者: さらん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

14/56

第14話 紅蓮の守護神と、溶けない合鍵 ~ドワーフの親父が徹夜で仕上げた最高傑作~

いつもお読みいただき、ありがとうございます!

それでは、本編をお楽しみください!



 翌朝。

 宿の窓から差し込む日差しは既に強烈だったが、俺たちは快適な室温の中で優雅に目覚めた。


「おはようございます、ご主人様」

「ああ、おはよう。……いい匂いだ」


 ルームサービスで運ばれてきたのは、昨日市場で買い込んだ食材を使った特製朝食だ。


 メインは、マグマの熱で茹で上げた『極上・温泉卵』を乗せた、炊きたての『黄金小麦』のパン。

 サイドには、『サラマンダーの尻尾』をカリカリに焼いたベーコン風ソテー。


「いただきまーす! ん~っ! 卵がトロトロ~!」

「サラマンダーの尻尾……ピリッとした辛味が、寝起きの体に活力を与えます。合理的かつ美味です」


 ルビィとサフィが舌鼓を打つ。

 俺も温泉卵をパンに絡めて一口。……濃厚だ。マグマの遠赤外線効果なのか、普通のゆで卵とはコクが違う。


 精力もついたところで、俺たちは身支度を整え、ガランの工房へと向かった。


 ◇


 工房の扉を開けると、そこには充血した目を見開き、鬼気迫る表情でハンマーを握るガランの姿があった。


「お、来たか……! 待ちくたびれたぞ!」

「おはようガラン。顔色が悪いぞ、寝てないのか?」

「寝てられるか! 50年ぶりに『星核鉄』を打ったんじゃぞ! アドレナリンが出まくってギンギンじゃわい!」


 ガランは興奮気味に鼻息を荒げ、作業台の上の布をバッとめくった。


「まずはこれじゃ! 『白蛇の抜け殻』で作った特製インナー、名付けて『水精の薄衣アクア・ベール』!」


 そこにあったのは、シルクのように薄く、光にかざすと虹色に輝くシャツとドレスだった。


「すげぇ……。こんなに薄いのに、魔力を通すと鉄より硬くなるのか」

「うむ。しかも『熱遮断率100%』じゃ。これを着ていれば、マグマの海を泳いでも火傷ひとつせん!」


 早速、アミィたちが着替える(もちろん魔法で瞬時に装着)。

 見た目は涼しげなドレスやシャツだが、その周囲には微細な冷気の膜が張られていた。


「素晴らしい着心地ですわ。肌に吸い付くようです」

「体温調整機能、正常。……マスター、これで火山環境における活動制限時間は『無限』になりました」


 そして、ガランは恭しく、黒く輝く一本の鍵を差し出した。


「そしてこれが、例の扉を開けるための鍵……『星核のスター・キー』じゃ」


 俺が受け取ると、ズシリと重い。

 耐熱温度は驚異の5000度。これなら、あの溶鉄の扉の鍵穴に差し込んでも溶けることはないだろう。


「完璧だ、ガラン。……で、最後のアレはどうなった?」


 俺が視線を向けた先。

 工房の奥に、巨大な布で覆われたシルエットが鎮座していた。


「ふふふ……。これこそワシの最高傑作。見るがいい!」


 ガランが勢いよく布を引き剥がした。


 バァァァン!!


「オオオオオッ!!」


 そこに立っていたのは、かつての金色のボディとは似ても似つかぬ、深紅に輝く巨体だった。


 素材は、俺が昨日市場で買い占めた『オリハルコンの粉塵』を再精製し、『星核鉄』を合金として混ぜ込んだ超・合金。


 色は、ルビィの瞳のような鮮烈なクリムゾン・レッド。

 頭部には、ドワーフの兜を模した鋭いツノが一本生えている。


「カ、カッコイイ……!」

「シャアアア……ッ(排気音)! システム・オールグリーン! 出力、従来比300%!!」


 ゴルドが起動し、その紅蓮の瞳を光らせた。

 一歩踏み出すだけで、工房の床がミシリと鳴る。


「名付けて『ゴルド・カスタム』! 耐熱、耐衝撃、耐腐食、すべてが規格外じゃ! マグマダイバー機能も搭載しておいたぞ!」

「素晴らしい……! 我が主よ! この溢れる力、まさに守護神の名に相応しい!」


 ゴルドが俺の前に跪く。その装甲からは、熱気すら寄せ付けない圧倒的なオーラが漂っていた。

 金メッキのポンコツと呼ばれた過去は、もうどこにもない。


「よし。行くぞゴルド、みんな。この最強装備で、火山のダンジョンを征服してやろう」


 ◇


 俺たちはガランに余った素材(と言っても国宝級だが)を報酬として渡し、意気揚々と火山の火口付近にあるダンジョン入り口へ向かった。


 周囲は溶岩が流れ、硫黄の煙が立ち込める地獄のような環境だ。


 だが、俺たちは涼しい顔で進む。

 『水精の薄衣』と『熱エントロピー操作』のダブル効果で、体感温度は春の高原そのものだ。


「ここだな。最初の難関」


 ダンジョンの第一階層を抜けた先に、それはあった。


 『溶鉄の扉』。

 扉全体が赤熱し、触れるものすべてを溶解させる、冒険者殺しの門番だ。


 扉の前には、過去の挑戦者たちが残した溶けた剣や、諦めて帰った痕跡が無数に残っている。


「ふん。熱いだけだな」


 俺は『星核の鍵』を取り出し、迷うことなく赤熱する鍵穴へと差し込んだ。


 ジュッ……! と音がしたが、鍵はビクともしない。


 カチャリ。

 重厚な解錠音が響く。


「開いたぞ」


 ズズズズ……ッ!

 数百年もの間、誰も開けることのできなかった扉が、重々しい音を立てて左右に開いた。


「さあ、お邪魔しようか。この奥に、ドワーフの賢者が遺したラボがあるはずだ」


 俺たちが足を踏み入れると、そこには灼熱のマグマを動力源とした、巨大な地下工場が広がっていた。

 無数のパイプ、蒸気を上げるピストン、そして自動で稼働するハンマーたち。


「うわぁ……! 工場萌えだねお兄ちゃん!」

「分析。……この施設のエネルギー効率、現代の鍛冶工房の約50倍です」

「ふふ、ここでなら、私たちのお肌(装甲)のケアも捗りそうですわね」


 そして、先頭を歩く赤い巨体――ゴルドが、頼もしく叫んだ。


「主ヨ! 敵性反応ハ アリマセン! この紅蓮ノ盾ガ、全テノ障害ヲ排除シマス!!」


 俺たちは最強の布陣で、灼熱のラボへと侵入を開始した。

 ここにはきっと、新たな技術と、もしかしたら4人目の仲間が眠っているに違いない。


最後までお読みいただき、ありがとうございます!


少しでも「面白かった!」「スカッとした!」「続きが読みたい!」と思っていただけましたら、

ページ下部にある【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にして応援していただけると、毎日の執筆の爆発的なエネルギーになります!


ブックマークへのご登録も、ぜひよろしくお願いいたします!


それでは、次回もどうぞお楽しみに!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ