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断章Ⅲ

雪野は、ぼんやりと前を眺めていた。

焦げ臭さが、まだ残っている。

視線の先には布で覆われた箇所があり、入ってはいけないと言われている。

「雪野、何を見ている」

桜野が声を掛ける。

「桜野さん。あの布の先を見ていました」

雪野が振り返らず応える。

「布で囲っている部分は、この国の人がいる場所だ」

「俺たちには影にしか見えないし、向こうからも同じだ」

「だから離してる」

「まあ、仕方ないな」

はじめて雪野が振り返る。

表情が硬い。

「ということは私たちは普通の街の人を殺していたの?」

桜野が雪野の隣に来る。

「無いとは言い切れないが、気にしなくていい」

「私たちはこの国を守るために来ている」

「正しくはサロリア姫の願いのためだがな」

「彼女の願いは、この国の人々の幸せだ」

雪野が少し考えると頷いた。

「…そうですね。ありがとうございます」

桜野が微笑んだ。

「それはそうと、この間の戦いは厳しかったようだが」

「矢来さんもやられたと聞いた」

「恐ろしい影がいました」

「あの影にほぼ全滅させられました」

「秋桜子ちゃんがいなければ私もやられたと思います」

雪野が恐怖を思い出したかのように、両腕を抱いた。

「秋桜子?」

「秋桜子って…まさか華鳥秋桜子か!?」

「そうですが。知ってるんですか」

「ああ、よく知っている。そうか来ているのか」

桜野が小さく呟く。

「同じ想いか…」

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