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季節の言葉遊び  作者: ユズ(『ラジ裏』修正版・順次更新中)


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12/15

春の陽(はるのひ)

瀬田と久保の、ある日の昼下がり。

レースのカーテンがふわっと揺れる。


気まぐれに入り込むひんやりとした風が、なんとなく……心地いい。



春の陽射しで温められた空気は、仕事をする気力を奪っていく。


「こんな天気がいいのに……。なんで、俺はパソコンに向かって仕事してるんだろうな」


誰もいないから、気が抜けているみたいだ。

思わず出るあくびは、声も一緒に吐き出す。


大きく伸びをして、首をぐるりと回すが、それで眠気がおさまるはずもなく……。


諦めて、パタンとパソコンの画面を閉じる。



耳を澄ますと鳥の囀り。


揺れたカーテンの隙間からは、綺麗な青空が見えた。



少しぐらい、ぼーっとしてもいいよな。



こんなのんびりした時間は……いつぶりだろう。



ふと、部屋の中に散らばった小さな虹に目が留まる。


「……なんか、たまには……必要なのかもな。こういう時間も」


手元に落ちる、小さな虹をつつく。


気づいたら口元が緩んでいた。



時間がゆっくり流れてる気がして、のんびりした空気に、またしてもあくびが出た。







「……うん?」


何かが頬を触る感じがして、目が覚めた。



「あっ、ごめん、起こしちゃったな」


「あれ?久保さん?おかえり」


目の前には頬杖をついて、柔らかく笑ってる久保さんが。


「俺、寝てた?」


伸びをしながら、またもあくびが出る。


「気持ちよさそうに寝てたぞ。瀬田の頬に虹が写ってて。かわいいなって思って、触ったら起きた」


「かわいくない」


条件反射のように、机の下でボスッと音がする。


プイッと顔を逸らすと、向かいから笑い声が聞こえて、またしても机の下でボスッと音が鳴る。


「サンキャッチャー買ってよかった。瀬田と虹って組み合わせ、良いな」


どんな組み合わせだよ……。


そう思いならも、突っ込むのもめんどくさくて受け流す。



「それにしても、眠くなる暖かさだよな。まぁ、春眠暁を覚えずって言うしな」


笑いながらそう言って、自分も机に突っ伏して寝ようとしてる久保さんに呆れた。


「はぁ〜。久保さん、それ、朝に使う言葉だから」


でも……。


俺も、もう少し寝ようかな。



二人仲良く、キッチンのテーブルで春の陽射しを満喫した。

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