豊作不作
この物語はフィクションです。
西暦1582年6月14日
6時00分 近江国・安土城
「久太郎殿。あの、今朝も屋台を出したいのですが、宜しいでしょうか?。」
「ガルベス殿。構いませんよ。
ちなみに今日は何を売るお積りですか?。」
「今日はバームクーヘンという菓子になります。
これをですね、安土の町で移動販売を行います。
サイィィーー、トウゥーーーー、サァーーーンとは無関係です。」
「?サイトウサンとは何ですか?。」
「私も勢いで言いましたが、ちょっと後悔しています。
すいませんでした。あくまで無関係です。
すいません、悪ふざけが過ぎました。
普通に菓子の移動販売です。」
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6時10分 同
(今更ながらだが、僕の炭系の大柄な身体は目立つな。
朝から人が僕を見て仰天しているよ。
まぁ昨日のタコ焼き販売によって。
『安土の町にはレンタイ国の炭将・ガルベス殿が。
屋台でタコ焼きなる物を売っている。』と周囲に分かっているだけマシの様だが。)
(今日は切り売りだ。一切れ1永楽銭(約100円)だ。
もう売ったり、お金の遣り取りは織田家の武士・5人がやってくれている。
安土の町の人々も織田家の武士の前では、騒ぐに騒げないが。
買ったバームクーヘンを立ち食いして喜んでいる。)
(なんせ砂糖がそもそも貴重品なんだからなぁ~。
このバームクーヘンは上級の品質だけれど、今の日の本でこれを一から作ろうとなると。
べらぼうな値段になる上に、材料が手に入るかも妖しいもんだからなぁ。
食べているお客様は目をかッぴらいて、糖分が全身を駆け巡るんだろう。)
(今回の個数制限は一人3個だ。
制限を設けないと幾らでも買えてしまうからなぁ、1永楽銭ではなぁ。
ま、今日は6時10分から7時30分までの営業だ。
それが終わればまた関東の北条領を見てこよう。
緑龍が出ているはずだから、可能ならば始末しておこう。)




