置いてけぼり
この物語はフィクションです。
西暦1582年6月6日
0時15分 丹波国・北部
「う、うん、何だ・・・。
えっ、外で寝てる。はぁ、また『別大陸行き』か・・・。
どうなってんだよ、もう。」
「山の中なのか今度は、山の中のちょっと平地になった所かココは。
・・・、・・・、おい。ここってもしかして丹波国・北部か?。
この地形、首都レンタイと入れ替わった、元々の土地か。」
「て事は・・・僕だけ日の本に置いてけぼり。
首都レンタイはミスラ諸大陸に、いや、確実に帰ったとは限らないな。
更に別の場所に行ってしまったかも知れない。」
「気配を感じない。本当にここは僕だけだ。
南の方には最初に接触いた多連田殿の村があるな。」
「京にはレパトリ殿の気配も無い・・・。
本当に僕だけ日の本か。はぁ~、しょうがないか。
皆が首都レンタイが、ミスラ諸大陸に帰れたかも知れないんだ。
喜ばなければ行けない状況かも。」
「まぁもうしょうがない。今までの『別大陸行き』と一緒だ。
何をどうしようとも、どう足掻こうとも、再度『別大陸行き』が起きるまでは。
何も出来はしない。」
「はぁ~、朝の6時になったら織田の大殿様に会いに行こう。
現状を説明せねばいけないな。」
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午前6時 山城国・京
「何ィ!。首都レンタイはミスラ諸大陸に帰った様だと。
ガルベス殿だけ置いて行かれただと!。」
「はい。大殿様。今日の夜中に目が覚めるとその状態でした。」
「な、何たる事だ。・・・、・・・。」
「お、大殿。お気を確かに。」
「久太郎・・・。そうだな。事前に何度もネゴ殿は言っていたな。
『別大陸行きが起きれば、何の前触れも無く首都レンタイはなくなる。』と。
正に真の事だったのだな。」
「あのう、大殿様。申し訳無いのですが・・・。」
「ガルベス殿。貴公を我が織田家の客将としたい。
『別大陸行き』に備えて毎晩、丹波国・北部の山中で眠るのだろう。
それ以外は織田家に客将として力を貸して欲しい。
望みの物は何でも、儂が用意出来る物であれば、何でもお渡ししよう。」
「私の望みは不明の館に帰る事だけです。
ですが大殿様、せっかくのお誘いです。
織田家の客将にならせて頂きます。」
「そ、そうか。ありがたく。
(不幸中の幸いか?。ガルベス殿はネゴ殿の話では『別大陸行き』の経験が豊富。
丁重に遇すれば織田家の、日の本の力になってくれる筈だ。
急に首都レンタイが無くなった事は、大きな衝撃だが。
何とかなるはずだ。焦ってもしょうがない事だ。)




