終わらぬ戦い
戦闘が始まってから数時間が経過し、敵部隊の消耗が激しくなったときに、一斉に攻勢出た。
「戦線を一気に押し上げる!召喚獣を盾に前進!」
シュウキがそう叫ぶと、味方の部隊は前進を開始した。
だが、この動きに違和感を覚えている男がいた。
「なんかやけに速い後退やな」
タケヒロだった。敵の消耗が激しいのはタケヒロのドラグーンが補給線を断ったのが大きいと自身も理解はしていたが、なにか不自然な感じがした。
「まさか、人為的な撤退?敵の別動隊がいるのか?」
そう感じたタケヒロはすぐに南側にいる従者に連絡を入れた。
「奥川か?南側に異常はあるか?」
タケヒロの従者の一人、奥川が答える。
「今現在、異常及び脅威は発見されません。」
「ありがとう、そのまま警戒を続けてくれ」
「了解」
通信が途絶える、しかしタケヒロは未だに強い警戒心を持っていた。
「今じゃないとすれば、俺たちが一番油断する、この戦闘終了後か」
北、西、東での戦闘が終了しそうなこの瞬間にタケヒロは最大の警戒を一層強め、全ての従者と同志たちに伝えていた。
だが、まだ全ての戦闘が終了したわけではない、今、シュウキとユウヤの部隊は足止めを受けていた。
「!!」
シュウキに向かって光の矢が放たれる。だがそれは直撃せず、シュウキの従者によって弾かれた。
「すまんジュウゴ」
「いえ、元帥こそ!お怪我は!?」
「大丈夫だ!」
体制を立て直した後、敵の方に目を向けると、攻撃を止めていた。
そして、数十秒睨み合った後、すぐさま味方を連れて、森に後退していった。
「ここで撤退?なんか不自然やな…」
シュウキがそう思い街の方に振り返った瞬間、光の矢が街の中心部にある建設中のカーシャとアルゼーユの塔にぶつかり、激しい閃光を放った。
それにゼグラーンの同志達は驚きを隠せなかった。




