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四大美女と完璧イケメンとその親友  作者: 星宮 誠二
二学期
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60/82

文化祭2日目(前編)

「いよいよだね。」


「あぁ、そうだな。」

俺と淳は男子用にあてがわれた更衣室にて、他の男子生徒たちと共に執事服に着替えていた。1日目でずっとこの服で働いていたからかもうすでに恥ずかしいとかいうのはなくなっていた。天気予報でも晴れと言っていたので最高の文化祭日和だろう。


ただ、先ほどからの理由もないこの胸騒ぎが気になるのだが考えても考えてもその理由はわからなかった。


「どうかしたの、翔斗。」


「いや、なんでも・・・。」

俺は「なんでもない。」と言おうとして途中でやめた。


「翔斗?」

淳が不思議そうに顔を覗き込んでくる。


「・・・何でかはわからないが無性に嫌な予感がするからできればクラス中に目を光らせておいてくれないか?」


「うん、分かったよ。警戒はしておく。」

俺が正直に思っていることを話すと淳は真剣な表情で頷いた。




”みんな~!準備はいいかな?”

定時になると、校内放送で昨日も聞こえた文化祭実行委員長の声が校内中に響き渡った。


『『『おぉ~~!!』』』

そして、再び校内中に男女の声が響く。


”よ~し、それじゃあ、文化祭2日目の開始です!”

その声を最後に校内放送は終わった。今頃、入場門では人で溢れかえっているころだろう。



「それじゃあみんな。2日目も大変だろうけど頑張っていこう!」


「「「おぉ~!」」」

委員長の呼びかけにクラスの奉仕役の面々は答えた。


「お客様、たくさん来ます!」

すると、それからすぐに受付の女子から奉仕役の面々に声がかかった。


「・・・さて、ひと頑張りしますかね。」

俺も覚悟を決める。



「パスタはまだなの!?」


「オーダー入ります!」


「こっち急いで!」

店内は昨日よりも一層、喧噪で溢れていた。


「・・・頑張るとは言ったもののこれはキツイな。」

俺は袖で額を流れる汗を拭いながらしみじみ呟く。淳と澪の方を見ると、2人の表情にも少なからず疲れが見えてきている。文化祭2日目が始まってからすでに3時間近くがたっているが奉仕側の疲労は昨日の分もあり、かなりのものだろう。このままではいずれ店が回転しなくなる。



「よっ、やってんな!」

どうするかを考えていると、ここにはいないはずのクラスの面々がやってきていた。


「手伝いに来たぜ。」


「私たちも手伝うよ!」

そう言って、そのクラスメイト達は奉仕をやっている生徒たちのアシストに入ってくれたようだ。


「ほら、田宮君も少し休憩してきたら?ここは、私がやっておくからさ。」

俺のもとには海原さんがやってきた。


「だが・・・。」


「だがじゃないの!ほら、行った行った。あっ、1時間ぐらいしたら戻ってきてね!」

俺は反論しようとするも海原さんに強引に店を追い出された。


「たくっ、相変わらず強引だな。」

俺は後頭部を手で掻きながら呟く。そして、俺はその場から立ち去った。



『翔斗君。今、大丈夫?』

誰もいない屋上で心地よい風を体に浴びながら缶コーヒーを飲んでいると、澪からメッセージが届いた。


『大丈夫だが、どうした?』


『助けて。』

俺の問いに澪は簡潔明瞭に答えた。


『何があった。』


『さっきからずっと後ろをつけられてる。多分、ストーカー。』

「ストーカー」その単語を聞いた瞬間、俺は自分の中で何かが冷え切っていくのを感じた。


『今はどこにいる?』


『体育館近く。』


『すぐに行く、それまではできるだけゆっくり歩け。追いつかれそうになったら走っても構わない。』

そうメッセージを送ってから俺は屋上から走り去っていった。

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