幼女と幼獣
ギルドに入るとすぐにノユたんを見つけた。
丁度昼休憩に入るところだったようだ。
おっさんはそれを知ってて連れて来たんだろう。
「あっ、おかえりなさい。ご迷惑おかけしませんでしたか?」
「ああ、全くもって問題ねえよ。むしろ、大人し過ぎるくらいだぜ」
「ありがとうございます。・・・どう、楽しかった?」
「うん」
ああ、癒されるな。
この笑顔。
っとそうじゃない。
ちゃんと伝えなくては。
「それでね」
「?」
「この子も一緒に住んでいいかな?」
両腕で抱えた籠。
そこにかけてあった布を取って、ノユたんに子猫を見せる。
「はわぁ!か、かわいい」
予想していなかった反応の良さだ!
そして、この表情も最高だ!
保存!保存!
―――――――
幼女の記憶力
どんな瞬間も逃さない鮮明にして繊細な幼女の記憶。
―――――――
「もちろん良いよ!」
「良かったぁー」
「だから言ったろ。大丈夫だって」
ノユたんは猫好きだったのか。
俺は特にどちら派って訳でもない。
ただ一つ言えるのは可愛いは正義。
それだけだ。
「あっ、そうだ。今から食事いっしょにどうですか?お世話になりましたし」
「世話って程の事はしてないぜ?」
「怪我も治してくれたみたいですし」
「そうか。それじゃあ、お言葉に甘えるとするか」
「それから、この後の治療で必要な事とかも教えて下さい」
「ああ。分かってるよ」
ノユたん猫のこと好きなんだなー。
うんうん。
これも母性ってやつなのかな。
俺も手伝うよ!
という訳でギルド近くの飲食店にやって来た。
昼時とあって結構な賑わいだ。
冒険者風の男女の他にもいろんな人がいる。
正しく大衆食堂であるのだろう。
ここの凄いところは子猫もOKという点だ。
ペットOKみたいな感じだろうか。
なんでもテイマーとかがいるらしい。
これもまたロマンがある!
「何食べたい?」
メニューとかは置いてないようで、ノユたんが何があるか教えてくれる。
「う〜ん。何が美味しい?」
「そーだなー。日替わりのスープとか美味しいよ」
「じゃあ、それ!」
店内は心地よい喧騒に包まれている。
異国情緒が感じられるのもいい。
いずれ食べ歩きとかしてみたいな。
おっさんとノユたんも注文を終え、次々食事が運ばれる。
スープは具沢山でしっかり煮込まれている。
幼女には丁度いい。
他には焼き鳥みたいな物も食べた。
これが中々いける。
焼き鳥っぽいというだけで何の肉かは不明だが、柔らかくて、香ばしい味付けもいい。
醤油ではないと思うけど、何だろう?
「そう言えば名前ってやつは決めたのか?」
「そうそう!何がいいかな?」
「もう決めてある」
「おっ、そうなのか」
「どんな名前?」
2人が俺に注目する。
そこで俺は胸を張って堂々と宣言した。
「この子の名前は・・・ねこ!」
「「えっ」」
決まったぜ。




