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幼女と、遭遇

カサカサ、コソコソ。


ポ~ン

―――――――

エンカウントしました

―――――――


あっ、ヤバっ。


超かわいい。

なにこれ。


「おじさーん!」


「ん?どうした!」


「猫!」


「猫?おお、ホントだ。・・・怪我してるな」


怪我?ホントだ。

気づかなかった。

カワイイとか言ってる場合じゃなかった!

ごめんよ。


「大丈夫かな?」


「ああ、大した怪我じゃない。薬を塗ってしばらくすれば治るだろう」


「連れてっていい?」


「う〜ん、・・・最悪俺のとこでも飼えるし・・・まあ何とかなるか。

じゃあ、戻って治療だな」


「うん!」


毛の色は白というよりは灰色、かな。

瞳は綺麗な琥珀色。


こんなに小さいのに1匹で生きてきたのか。

それとも親と逸れたのか。

どちらにしろ怪我を治してあげよう。

って言っても俺に出来ることは無さそうだなー。


小さな子猫を腕に抱える。

お前も一人で森を生き延びたのか?


「みゃー」


返事したみたいで可愛いなー。

あー、一緒に住みたいな。

ノユたん良いって言うかな?

う〜ん。


「みゅ」


おーよしよし。

もうすぐこのおじさんが治してくれるからね。

こう見えても凄い人なんだよーたぶん。



そんなことをしている内におっさんの家に着いたようだ。

家?

いや、これは店かな?


「お店?」


「うん?ああ、一応俺の店兼、工房兼、家だな」


おおう。詰め込んでますな。

まあ、家なんかそう何軒も持てるわけ無いか。

でも、なかなか良い雰囲気の店だな。


「ここでちょっと待ってろ。いま薬持ってくるからな」


「うん」


大丈夫かな。

大した傷じゃないらしいけど、感染症とかってこともあり得るし。


「おいおい。心配すんな。大丈夫だから」


おっさんが声を掛けてくる。

おっと、そんなに心配させるような表情してたかな。

いけない。

幼女の体に精神も引っ張られているのかな。


これまでの俺だったら、このくらいで泣きそうになったりしなかったはずだ。

良いのか、悪いのか。

どっちだろうな。


俺が見守る中おっさんはなかなかの手際で治療を進める。

別に医療関係に詳しい訳ではないけど、スゲーな。

見た目はガサツそうなおっさんなのになかなかに繊細だ。

職人と言っていたし、やっぱり器用なのかな。


「よし。終わりだ」


「治った?」


「いや。まだだ。そんなにすぐに治るわけ無いだろ」


「そうだね」


おっさんは笑いながら言う。

てっきり魔法の薬的なものでぱーっと治るのかと。

違うのか。

ファンタジーに夢を見過ぎていたか。


「そろそろ、ギルドに行くか」


「うん。連れてっても大丈夫かな」


「まあ、大丈夫だろうよ」


ギルドとおっさんの店はそんなに離れていなかった。

息を呑んで、ギルドに踏み込んだ。

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