-18-
「ここが俺の中ってどういう事だよ?」
「文字通りそのままの意味なんだが。
そうだな。心の中みたいな表現をすればわかりやすいか?」
「うーん……なんとなくなら……」
ロゼの説明で全てが理解出来たわけではないが、何となくでは理解する。
前に来た時は自分から来たと言っていた。
その時冬夜は陽菜に薬を飲まされて寝ていたはずだ。
それなのに自分の意識を保ったままここにいた。
彼女の言う通りここが自分の心の中ならば、起こったことについても多少納得出来る。
ここに来るということは、夢を見ている感覚に近いのだろう。
「理解出来ても出来なくてもいいさ。ここはそういう場所だ。
その事実が変わることは無いからな」
「それで、ここが俺の中だとしてロゼはいったい誰なんだ?」
彼は現状1番の謎を本人に問いかける。
ここが心の中だとして、冬夜の知らない人がいるのは納得出来ない。
自分の知らない人が心の中に現れるなんて考えられないからだ。
「私か?前も言ったと思うが庭の管理人さんだ」
「いや、心の中に勝手に出てくる見知らぬ管理人がいるわけないだろ!」
彼女は自信満々に答えるが、やはり納得出来ない。
仮に庭の管理人だとしても知らない人が心の中にいるのは気持ちがいいものでは無い。
見透かされてると思うと尚更だ。
「ふむ。それも一理あるな。
では、お前は私が誰かわかればいいんだな」
「えっ?ま、まぁ実害はないし誰かわかればとりあえずは……」
実際、誰か居るのが問題のはずだが、冬夜も彼女の雰囲気に飲まれてしまい、同意をする。
合意を得たロゼはやれやれといった感じで話を始める。




