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「皐月くんと柊くんの試合は特別ルールでやろうと思います」
「お!良いぜ何でも来いだぜ!」
「流石柊くんですね。物分りが良くて助かります。
ルールですが――――」
特別ルールとはこうだ。
普通にやれば、試合結果など見なくても分かってしまう。
防御力の高い雄二を攻め落とせず、反撃されて冬夜は負けるだろう。
もしくは、その状況にすらならず一方的に終わるかもしれない。
そこで特別ルールを適応する。
神崎から見て普通の生徒であれば致命的なダメージだと見えるもの。
それ程の一撃を繰り出すことが出来れば冬夜の勝ちというものだ。
これ以外にハンデはなく、普通に負けてしまった時はそれまでというわけだ。
「――――と言うルールでどうでしょう?」
「面白いぜ。俺は全然問題なしだぜ」
「同じく。ハンデ付けたこと後悔させてやるからな」
「まぁホントはもっとハンデ付けてあげたいですけどね」
「そうね。怪我されても困るものね」
なぜか下から陽菜も声を上げる。
どうやら、二人からの評価はそこまで高くないようだ。
「皐月くんはあまり立花さんを心配させないように。
それでは、試合始め!」
「私は別に心配してないわよ!」
神崎の掛け声で模擬戦が始まる。
陽菜の声が聞こえた気がしたが、誰も気に止めていない。
「よーし!胸を借りるつもりでかかってこいたぜ!」
「なんか、それ自分で言われると腹立つな」
冬夜としても、そのつもりでいたのだが本人に言われるとは思っていなかった。
どうやら、雄二の武器は大剣らしくそれを片手で振り回している。
大剣は持ち主と同じくらいの大きさのため、かなりの重さがあるのだろう。
それを軽々振るう雄二は見た目通りかそれ以上に筋力がありそうだ。
また、その武器から繰り出される威力も計り知れない。
唯一分かることはまともに受けてはいけないということくらいだろう。




