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「なぁなぁ転入生。名前なんて言うんだぜ?」
「え?皐月冬夜だけど……」
肩を叩いてきたのは、口調のおかしい大柄な男だった。
短く赤い髪を逆立てている。
座っている姿だけでも冬夜より一回り近く大きいことがわかる。
冬夜は返事をするものの誰が見ても不審感を顕にしている。
「そんなに不審がらないで欲しいぜ……
クラスメイト同士仲良くしようぜ」
そう言って男は手を差し出してくる。
冬夜としては、名前やなんで転入生と分かったかなど聞きたいことが沢山あるのだが、とりあえずこちらも手を出す。
「よろしくだぜ冬夜!
あーっと!忘れてたぜ。
俺は柊 雄二よろしくだぜ!」
「こちらこそ。ところでなんで俺が転入生だってわかったんだ?」
雄二は冬夜手を取るとブンブン振り回す。
時々机に手が当たるのが地味に痛い。
そんな事をしつつ、冬夜気になっていたことを訪ねる。
「ん?そんな事簡単だぜ。
去年見たことないやつがいれば、そいつはもう転入生だぜ。
この学部は人が少ないからその辺はわかりやすいぜ?」
「柊くんに皐月くん?
人が話してるのにさっきから騒がしいですよ?」
冬夜謎が解決したところで、神崎から注意をされてしまう。
確かに今はホームルーム中だった。
こんだけ話していれば騒がしいと思われるのも無理もない。
「話も長すぎましたし、この辺で終わりにしますか。
残りの時間は1対1の模擬戦をすることにします」
神崎の突然の発表に教室がざわめく。
発表を喜ぶ生徒、嫌がる生徒、不安がる生徒など反応は様々だった。
しかし、どちらかと言うと喜んでいる人が多い印象だ。
「静かにしてください。組み合わせは決めてあるので、移動しますよ」
そう言って教室を出ていく神崎に続いて生徒も教室を出ていく。




