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「ここが……学生寮?」
陽菜に連れられて来た学生寮はあまりにも予想に反した見た目をしていた。
見た目は普通のマンションをしており、入り口はオートロックになっている。
冬夜はもっとボロい建物を想像していただけに、驚きで両手に持っているスーパーの袋を落としそうになる。
「そうよ。無駄にお金をかけてくれてるわよね」
彼女はそう言いながら入り口に学生証をかざし、オートロックを解除すると中に入っていく。
「何してるのよ?早く来なさい?」
「あ、ああすぐ行くよ」
陽菜に続いてエントランスを抜けるとそのままエレベーターへと乗り込む。
エレベーターには階数のボタンが付いておらず、代わりにまた学生証をかざす場所があった。
そこにかざすことによって自分の部屋の階に止まる仕組みのようだ。
「学生寮って普通こんな豪華なのか?」
「そんなわけないわよ。ここが特別なのよ」
ま、どこからこんなにお金が出てくるのかは謎だけどねと彼女の言葉は続いた。
そんな雑談をしているうちにエレベーターは目的の5階へと着く。
外から見てると気づかなかったが、どうやらこの学生寮は5階が最上階のようだ。
残念ながらここは学園の敷地内のため、余り良い見晴らしというわけには行かなかった。
見えるものは学園くらいだ。
「ここが私の部屋よ」
「角部屋なのか。良い部屋じゃんか」
陽菜に案内されたのはエレベーターからは一番遠い角部屋だった。
これだけ設備の良い学生寮なので、物音が気になるようなことは無いだろうがそれでも可能性があるのと無いのでは話が違う。
「しかも隣は空き室だからもう気楽よ。って空き部屋……?」
「空き部屋が何か気になるのか?角部屋で隣が居ないって良いじゃんか」
「空き部屋なのが問題なのよ!冬夜今すぐ部屋に書いてある名前を確認しなさい!」
冬夜には彼女が何をそこまで慌てているのかわからないが、言われたとおり確認する。
ドアの近くにはインターホンが付いており、その上に表札のようなネームプレートが設置されている。
そこにはよく知っている名前が書かれていた。




