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「こ、ここは……?」
冬夜が目を覚ますと今まで居た場所とは違うところに居た。
そこは白で統一されており、また自分が寝かされていたベッドはカーテンによって仕切られている。
ベッドの横には冬夜の刀がちゃんと立てかけられていた。
ここまで運んできれくれた人がついでに持ってきてくれていたのだろう。
「まだちょっとだるいけど動けないことはないか……」
誰かが持ってきた刀を手に取るとカーテンを開く。
カーテンの先も白を基調とした部屋であることには変わりなかった。
棚やテーブルが置かれており、辺りに薬品や救急箱が置いてある。
そして冬夜はようやく、自分が運ばれてきたのが保健室であることを理解した。
また、同時に誰が運んできてくれたのも理解した。
暇そうに椅子に座っている幼馴染が目の前に居る。おそらく、彼女がまた運んでくれたのだろう。
「あ、冬夜起きたの?ゆっくり休めた?」
「動けるくらいには休めたみたい。ここには陽菜が?」
冬夜の問に彼女はもちろんと答えてくれる。
ホントはやる気が無かったみたいだが、自分も怪我した箇所の治療ついでだったそうだ。
治療と言っても絆創膏を貼ったレベルだ。
「冬夜には驚かされたわよ。まさか刃のない刀で斬られるとは思わなかったもの。」
「あの時はなんとか一矢報いようと思って必至だったから、どうやったかも何をしたのかも正直覚えてないんだよな」
「あ、あれは無意識だったのね。あれは――――」
陽菜のによるとあれは刀を魔力で強化したために起きた減少らしい。
魔力で身体能力を強化するのと同じ要領で、物質にも魔力を通せば強化出来るそうだ。
ただし、これも当然非効率的なものの為、ほとんど誰もやらないし選択肢に入るかどうかもグレーらしい。
物を強化するよりは自分の強化。自分の強化をするよりは魔術を使った方が効率が良いからだ。




