-2-
「似合ってるじゃない冬夜」
「そうか?今までブレザーなんか着たこと無かったから新鮮な気分だよ」
リビングには陽菜が用意した朝食が並べられている。
朝食だからか重い物はあまりなく、軽く食べられそうだ。
「いよいよ制服まで着ていると学園の生徒って感じがするわね」
「ははは。見かけだけはってならないようにはしたいな」
2人は雑談をしつつ、朝食を取り終える。
思っていたより話し込んでいてしまったのか、昼頃に学園に着くにはそろそろ出なければ間に合わない時間になっていた。
「あ!もうこんな時間かよ。そろそろ出なきゃな」
「そうね。片付けはやっておくから荷物まとめてきなさい」
冬夜はありがととだけ言うと自室へと駆け上がっていく。
「まぁ荷物と言ってもほとんど昨日のうちにまとめてあるからほとんど無いんだよな」
服などはもうダンボールに詰めており、後は宅配便で送るだけだ。
もともと身軽な方である冬夜にとっては即日の引っ越しも特に困ることでは無いだろう。
「絶対持ってかないと行けないのはこれとこれくらいだよな」
冬夜は一冊の古いノートを鞄に入れる。
何度も見返されたのかそのノートはボロボロになっていた。
もう一つの絶対持ってかないと行けないものとして、棒状の何かを手に取る。
それは黒い袋に入れられており、何かを判別することは出来ない。
「さて、それじゃあ行くか!」
荷物とダンボールを持って下に降りると玄関で陽菜が待っていた。
靴まで履いており、いつでも出られるといった状態だ。
「あら?冬夜その箱まで持ってくの……?」
ダンボールを持って降りてきた姿を見た陽菜に怪訝な顔をされてしまう。
「そんなわけ無いだろ。学園に送る私服だよ。途中何処かで宅配便に出してくよ」
「それなら使送便があるから大丈夫よ。玄関先にでも置いとけば連絡すれば勝手に運んでってくれるわよ」
陽菜はそう言うとどこかへと電話を掛ける。
使送便を利用できるのであれば、自分で途中まで運ぶより楽なのでぜひともお願いしたい。




