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「俺が姉さんと同じ魔術の属性だとそんなに珍しいのか?」
姉弟だからこうなんかあったりと冬夜の言葉は続く。
神崎は質問に対してふむ、と言うと先生モードに入る。
「そうですね。そもそも半分くらいは5大魔術に分類されるわけですからね。それに魔術の属性に血縁関係は全くと言っていいほど関係性はないですし」
両親が魔術を使えないのに子供が使えることなどもありますからと彼は続けた。
冬夜はなるほどなとだけつぶやくと自分の手を見た後に陽菜の方を見る。
「なにかしら?」
陽菜は彼の行動に気が付いたのかそう短く聞いてくる。
落ち着いたのかだいぶ普段と同じ態度に戻ってきていた。
しかし、どこか少し疲れてそうにも見える。
「いや、別になんでもないんだ」
「変な冬夜ね……」
今度は逆に陽菜が心配そうな目で見てきたので冬夜は適当に笑ってごまかす。
その様子をニコニコ見ていた神崎が話を切り出す。
「さて、そろそろ次の話に移りたいですけど大丈夫ですか?」
「あ、問題ないよ」
その言葉を受けて神崎はまた球体を冬夜に投げる。
飛んできた何かはまた綺麗な放物線を描いて届く。
「おっと……なんですぐ投げるんだよ!?」
冬夜は一応通らないであろう文句を言って手に取った球体を見る。
しかし、それは先程とは違い、全く知らないものではなかった。
その手に握られた球体はきれいな丸ではなく、さらにオレンジ色をしていた。
この物体なら説明を聞かなくても誰でもわかる。
「みかんですか?」
「そうですよ。それじゃあまず手始めにそれを完全に凍らせてもらいましょうか」
そこから冬夜の地獄のような魔術の練習が始まった。




