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「う……そ……」
「どうした陽菜?」
陽菜は冬夜の持っている物を見つめたまま動かない。
一方神崎はと言うと、少し考えてからいつもの調子に戻った。
「いやこれは驚きましたね。まさか氷になるとは」
「なぁこれなんだったんだ?いきなり光ったかと思えば急に変わっちゃって」
「これは触れた人の魔術の属性を調べる道具ですよ」
そういって神崎は冬夜から氷の塊を受け取ると机の上に置く。
するととげとげした塊はまた一瞬光ったかと思うと先ほどの球体に戻っていた。
「へー。じゃあ俺の魔術は氷なのか?」
「おそらくはそうでしょう。まぁ100回やったら1回は外れるような代物ですけどね」
冬夜はそうかとだけ言って陽菜の方を見てみる。
陽菜は相変わらず固まったままで、球体の方を見ている。
「おーい。陽菜、大丈夫か?」
「え?あ、ちょっと驚いただけだから大丈夫よ……」
本人はそう言っているもののいつもより歯切れがよくない。
冬夜が心配そうに見ているためか陽菜は咳払いをして話を進めさせる。
「まさか皐月君がお姉さんと同じ魔術の属性だったとは私も驚きましたね」
神崎は特にそのことを気に留めていないのかいつも通りニコニコしながら話す。




