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「全員、何してん?」
どうやらチャダは上手く合流し虎太郎君と話も出来たらしい。
何故か2人でアイスを食べながらパーパーへと戻って来た。
「チャダ、虎太郎君に買って貰った?ちゃんとお礼言った?」
「うん。言えたしラムレーズン美味しい。」
「そうか。虎太郎君ラムレーズン幾らだった?」
「俺の質問無視すんな、蕪木。奢ったんだから金はいらん。」
凄い勢いで虎太郎君はクッキー&クリームを食べ切った。アイスをガツガツ食べる人、初めて見たな。
「何ってどう見てもUNOだよ?何、記憶力まで退化した?」
「ちなみに虎太郎の罪状を決めてる最中だ。(嘘)」
そうじゃないんだけどね。手厳しいな辰治さん、悠兎さん。
「手持ち無沙汰で始めたんだよ。良かったら次から虎太郎君も入る?」
「何とろくせゃあ…」
「嫌なら良いんだよ。強制じゃないから。」
やや突き放す様な口振りで大雅が話した途端
「やらんなんて言ってねえし!やる!チャダは此処座る!」
「うん」とチャダは俺と虎太郎君の間にしゃがみこんだ。随分と仲良くなってるなぁ。この2人。ワイルドドックは天使と過ごした経歴があるからな。きっと俺達よりも扱い方を熟知しているんだろう。
「ねえ。虎太郎。」
コソコソとチャダが耳打ちをする。「ね?」と優しく問いかけるチャダに虎太郎君は難しい顔を見せてから暫く考えた様子を見せる。
「あー…あの、古川大雅。」
虎太郎君からぶっきらぼうな言葉に全員が彼を見た。
「その、悪かった。俺が悪かった。勝手言って。」
静まる中、チャダの手がそっと虎太郎君の背中を撫でていたのに気付いたのは場所的に俺だけだろう。
うん。チャダが上手くやってくれたんだな。
「別に良いって言ってんじゃんか。結局親父達のつまらん意地の張り合いに巻き込まれただけにしか思ってないし。僕も虎太郎位の時には同じ事考えてたしねー。」
大雅は大雅で家庭内で兄達と比較されて卑屈になってた時期があったのは俺も知ってる。
彼の場合はその兄達に支えられて今に至る。そんな背景があるから父親よりも兄達を尊敬しているのだ。
視線を手札のまま、大雅はポイっと捨て場にカードを置きながら続ける。
「それより!虎太郎が1番歳下なんだからな!もう少し歳上を敬え!呼び捨ては無いだろ?」
今までスルーしていたけど確かに虎太郎君は全員呼び捨てかパートで呼ぶよね。俺は余り気にしなかったけど。
「知るかボケ!今でも気に入らんが事実やからな!忘れんな!改めて先程は大変失礼しましたな!古川サン!」
「そそ。それくらい生意気じゃ無いとねぇ。」
これで仲直りって事で良いのかな。
本音で言えば、変な因縁とかギスギスした感じで本番を迎えたく無かったから良かった。
「UNO!」
突然の宣言はカード1枚になったまた雷華だった。
「また雷華君か!もしかしてこういうの強かったりする?」
「そんな事は無いです。」
捨て場に手持ち最後のカードを置き、雷華は本日4回目の勝利者となる。本当強いな。相変わらず眉間に皺寄ってるけど。
「雷華はゲームも強いんだね!凄いね!」
満面の笑みでチャダが賞賛すると、一瞬にして何時ものポーカーフェイスに戻った。ナイスアシストだチャダ。
一通り勝敗が分かった所で虎太郎も含めた7回戦開始となる。
ダイジェスト的に結果発表をすると、この回でも雷華が勝利を収めた。
途中雷華の記号カードで虎太郎君の動きを滅茶苦茶掻き回し、まるで全員の手の内を把握し尽くしたかの様だった。
ゲーム終盤辺りで、余りにも静かだからと関口さんが様子を見に来た時は結構良い時間になってた様で
「君達、最終リハはどうすんの?」
その一言で男だらけのゲーム大会は閉会の言葉となった。
箱に戻る最中に虎太郎を知るアイス屋さんのオーナーに「可愛い子連れてるね。デートかい?」と声を掛けられて嬉しさの余りテイクアウトしたのが理由。




