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男の娘の第二回イベント 蛇姉妹の試練

 最後が近くなった次の試練は姉妹設定の3人の魔王のものだ。

 蛇系の種族で3人は珍しく同じ熱帯雨林のエリアで暮らしていた。

 そんな長女の白蛇クレイズと、次女の海蛇ヒスタと、三女の大蛇メンセルが500人を集めて試練を始める。


「これより三姉妹の後を継ぐ試練を始める。チャンスは三回あるから全部落ちるまであがけ。では、我々の攻撃で3人になるまで耐久試練を開始!」


 眼帯をつけた白髪の長女がそう言うと試練が始まった。

 単純な試練内容なのでみんなが周りを見て生き残る方法を考え始めた。

 環境的には石造りの遺跡で広いが池を用意している。

 この環境でプレイヤー達は池に飛び込むことまでして生き残ろうと行動を始めた。


「私は次女のヒスタです。池に潜るのはオススメしません」


 水色の髪を後ろで結ぶ魔王ヒスタは上着を脱いで水着姿になった。

 それから他の姉妹より先に池に入って攻撃を始めた。


「溺れますよ。〈水中の王〉でね」


 そう言った途端に彼女を中心に水の流れが生まれた。

 球状に流れ始めた水はプレイヤーを巻き込んで閉じ込めた。

 そこに追加の魔法を発動してきた。


「この程度では生き残りますよね。なら、粉々にしてみましょう」


 水中で手を合わせてパチンと鳴らしながらそう言うと〈水中の処刑場〉を発動した。

 それは発動と同時に〈水中の王〉で巻き込んだプレイヤーを水の刃で切り始めた。

 そんな中に入ってくる人はいなくなったが、もともと中にいた1人が処刑場でやられることなく泳いでいる。


「悲しいことです。多くの人が魔王になるチャンス三つ分を同時になくすなんて」


 流れを作る水の牢獄に逆らわずに泳ぐ女性はヒスタの背後をとってそう言った。

 驚いてヒスタが振り返ってみると、そこにいたのはトッププレイヤーの1人で感情の〈悲しみ〉を覚醒させているティアだった。


「あなたは感情の覚醒者...」


「悲しみは全てを洗い流すのです」


 ヒスタと違ってドレスを着るティアは泣きながら魔法を発動した。

 〈悲哀の水流〉を持つ彼女はライトやバレリアと同じタイプだから、2人は見てて険しい表情になった。

 そんな方に気づかずに発動した魔法は、全てを洗い流す〈嘆きのゼロ〉というもので上の連中も水に沈める。


「全ては無から始まるのです」


 そう言いながら水の牢獄を壊して生き残りとヒスタを巻き込んで池の外を目指した。

 そして、上の連中が見えるところまで来ると水を遺跡に流して多くのプレイヤーに攻撃した。


「存在するから悲しみが生まれるのです。居なくなれば涙は流れません」


 嘆きのティアはそう言うとヒスタ達ごと洗い流した。

 その時に残りの魔王と気づいた連中は遺跡の柱につかまっている。


「これはヒスタ姉さんでも無理かなぁ」


「駄妹め。水で負けるなんて使えない奴よ」


 三姉妹の長女と三女は今ので流されて柱に背を打ったヒスタを馬鹿にした。

 次女がダメになったので次は三女が試練のために動いた。


「ヒスタ姉さんが倒れたから今度は私だよぉ。三女メンセル参るぅ」


 次の相手であるメンセルは柱から降りると水面に立った。

 それから空間操作で水の空間にいるティアをそのまま閉じ込めた。

 ティアはそうされたら黙って魔法を停止した。

 すると水は池があった方へと戻って行った。

 それが終わって完全に水が無くなったところでメンセルが黒髪を揺らしてポーズをとって言った。


「残りは400人くらいだねぇ。でも、クレイズ姉さんの出番なんて来させずに絞るよぉ」


 次の試験官であるメンセルは病み王と呼ばれるような魔王だ。

 そいつは残る雑魚にニヤリと笑いかけると空間操作と物質錬成を発動した。


「〈空間の檻〉と〈病みの象徴〉だよぉ。これで短時間で出し切るよぉ」


 この言葉を発した直後から無数の包丁を飛ばした。

 それはまず柱につかまっている雑魚達を狙った。

 そのせいで多くのプレイヤーが2人目の魔王によって倒された。


「私の物はこの空間で自由自在だよぉ。かなり力を消費するから本当はやりたくないけど、無理しないとやってられないからねぇ」


 だるそうにそう言うと今度は水に流されてびしょ濡れの生き残りを狙った。

 そうやって次々と生き残りを狙ったが、途中で力を出し切ってしまった。

 それで魔法を消したが結局300人は彼女が消した。


「今度は私の番だ。メンセル、ゆっくり休みな」


「まだまだ頑張りたかったんだけどねぇ。やっぱり神の真似事は無理みたいだよぉ。だから、クレイズ姉さんに任せるよぉ」


 残る長女のクレイズはメンセルとハイタッチして交代した。

 そして、時を扱う魔法で停止と解除を繰り返して敵をなぎ払っていった。

 そんな中で後継者にふさわしい者を見つけると、そいつを見つめてから次の雑魚を狩りに行った。


「これで終わりにしよう。私も神の真似事だからそんなに長く持たない。だから選ばれざる者は失せろ」


 そう言うと時間を止めてメンセルの包丁を配置した。

 そこから停止を解除して凶器の雨を降らした。


「ジ・エンド」


 その言葉で残り3人になるまでプレイヤーが消された。

 残った3人は運と実力と才能に溢れている。

 その3人に疲れた果てた魔王達は歩み寄った。


「合格おめでとう。目をつけておいた君が私の後継者だ」


 クレイズが選んだのは軍服風の装備でオレンジ髪にしてるプレイヤー狩りだ。

 その目にはやる気と力を欲してる思念が宿ってるのがクレイズに見えた。


「私が選んだのはあなたです。だからさっさと水から出なさい」


 ヒスタが選んだのはまだ水の中にいたティアだ。

 悲しみの感情で全てを洗い流す力は、怒りの炎のライトを圧倒できるほどに強い。

 それが水から出てヒスタの前に立った。


「見てたよぉ。君って目立たないけど純粋にこっち側だよねぇ。なら、ようこそ病み住民さん」


 メンセルが選んだのは小さくて銀と黒の髪を持つ男の娘だ。

 それもまた感情の所持者になっている。


 その3人の前に魔王達が立つと最後に全員が「我らの力を君達へ」と言って継承をして消えた。

 生き残った危険な3人はその力を受け取って魔王になった。


「私が白蛇の魔王シャータだ。これより魔王として正面からプレイヤーを狩る」


「私は海蛇の魔王ティアです。争いは何も生まないから全ては無へと帰すべきです」


「僕は大蛇の魔王ヤミラだよぉ。メンセル様の正統後継者で蛇魔王の最弱にして最恐だよぉ」


 こう言うことで3人も魔王の宣言として取られて認められた。

 本当ならこの後すぐにライトが迎えに来るが、3人が何かをしようとしてるのでライト達は見守ることにした。

 その3人は前の魔王が座っていた玉座の前に集まった。

 そこで互いをまだ信用しきってはいないが魔王の蛇姉妹の性質を理解して誓いを立てることにした。

 そのために3人して腕に蛇の鱗を出してそれをちぎり取った。


「我々は姉妹の契りの元に魔王として勝利を掴み取ることを誓います」


 そう言うと取った鱗を両手に一枚ずつ持って3人で両手を繋ぎあった。

 そこで鱗に魔力を込めあって義姉妹の儀式を完遂させた。

 これで一応新しい蛇姉妹が誕生したことになる。

 それを見届けたライトはようやく迎えに来て玉座へと連れて行った。

 これで残るは現最強と言われる悪夢の魔王の継承のみだ。

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