男の娘の第二回イベント 骨龍と火蜥蜴の試練
続く魔王の継承式は〈骨龍バーレイド〉のものだ。
選ばれたのは4人で白い紳士の力を受け継ぐ器を持っている。
「さて、私の試練は簡単ですよ。竜の遺骨から生まれた私を倒せ。それだけです」
そう言うとバーレイドは骨の龍の姿に戻って4人を相手し始めた。
「倒す?4人の中で一番ダメージを与えればいいんでしょ?」
ちびっ子がそう言うと突然空間が歪んだ。
そしてバーレイドの腕を吹き飛ばした。
「さすがはトッププレイヤーのナツハだ。これは俺らの出番は無いかもな」
チビの強さを見て他の3人は手を出すことをやめて見守った。
その見守られるチビのナツハは黄緑の髪を逆立てて攻撃を続けた。
「やらせるか!」
一方的な空間を歪める攻撃にバーレイドは反撃して地面から骨を出した。
それは鋭く相手を刺す気でいるが、ナツハは歪める魔法で空中に立った。
そのせいで代わりに無害な3人がやられて消えた。
「〈歪む世界〉と〈自在な世界〉はお前なんかに負けない」
「生意気な」
やられた3人を気にせずに巨大な骨の龍と男の娘の人間は睨み合った。
それから骨の魔法と歪める魔法のぶつかり合いを再開した。
「貫かれて終われ!」
「全部折るも曲げるも僕の自由!」
刺そうとするバーレイドと空間を消したりするナツハは互いに譲らずに攻撃を繰り返した。
いくらでも出る骨とそれを処理する空間操作系は見栄えはそんなに良く無いが、他の魔王達が見てるだけでレベルの高さが分かるほどに高難易度だった。
「あー!うざい!」
しばらくこんな動きの少ない戦いを続けたが、途中でバーレイドがうざいと思って動いた。
その巨体と魔王としての強さを合わせてナツハにいきなり尻尾で打撃を加えた。
その一撃をすぐに処理できなかったナツハは簡単に砂漠の砂に吹き飛ばされた。
その映像を見ていた全員が今回はダメかと思った。
しかし、魔王達はナツハが勝ったと思っている。
「なぁ...死ぬ覚悟はあるか?」
しばらくの間砂煙でバーレイドもナツハを確認できなかったが、そこから奴の声がした。
そのすぐ後にナツハ本人が魔法で砂煙を消した。
そこには可愛い見た目で殺意を剥き出しにする男らしいチビがいた。
「何も言うな」
ナツハが目を閉じてそう言うと、バーレイドの顎が勝手に閉じられて開かなくなった。
それに戸惑って魔王は何もできなくなった。
そこに雰囲気が全然違うナツハが次の攻撃をした。
「静かに失せろ」
またそう言うだけでバーレイドは灰になってしまった。
それを目の当たりにするプレイヤー達は恐怖で固まった。
「これが新魔王ナツハだ!傷をつければどうなるか分かったら二度とミスるなよ!」
これで勝利と魔王の宣言が終わった。
この魔法の正体はわからないが、そこにバーレイドの骨の創造と死を操る魔法まで追加された。
その魔王ナツハもライトが迎えに行って席に座った。
----------------------------------------
次の魔王は〈火蜥蜴のライガ〉だ。
彼は自分の山岳地帯で100人のプレイヤーを呼びつけた。
「俺は魔王ライガだ。試練内容は今から落とす火の雨の中で生き残れ」
そう言うと他の誰にも有無を言わせずに火の雨を発動した。
すると、上空に火の玉が現れてそれが降り注いだ。
プレイヤー達はそれから身を守ったり逃げたりするが、運がなければ焼かれて追い出されていった。
「俺は熱くても冷静な奴しか受け付けない。それが出来ない奴に継承する資格は無いんだよ」
冷たい目でそう言ってる時、一人の少女が目に入った。
逆に火をつかんで食べる悪魔はその力で焼け野原で生き残り続けている。
それにムカついて魔王ライガは火力を上げて雨を増やした。
「長く生きるだけ辛くなるぞ」
そう言いながら嵐に変えて99人のプレイヤーを一掃してしまった。
その中で悪魔の少女だけが生き残っていた。
その少女を見たライガはマジかよと頬をひくつかせた。
そんなことを気にせずに少女は手を合わせて言った。
「ご馳走様でした」
そう言うと少女は突然全身から膨大な魔力の炎を出した。
その熱は魔王ライガも熱いと感じるほどのものだった。
「火炎耐性も効かない炎はとても美味でした。炎の悪魔ホムラは感激して三ツ星を贈呈します」
火をご飯と言い張るこいつの異常さに会場のプレイヤー達は危険だと感じた。
それに直接会ってる魔王ライガは呆れながら目の前に立ってやった。
「お前さんなら火を自在に扱うだろう。好きに使え」
魔王ライガは諦めた目で最後の言葉を言って消えた。
その瞬間からホムラが次の魔王になった。
「美味なる炎は私の食料なり。私に挑む者よ。心してかかれ。私は魔王ホムラなり!」
魔王の宣言をした灼熱の魔王が悪魔の力と合わせて他の魔王を恐れさせた。
この時だけ魔王達は本気で睨んで警戒していた。
そんな魔王ホムラも熱すぎるが仕方なくライトが出迎えて玉座に座らせた。
誰も寄せ付けない異常なオーラのせいでこいつには歓声が上がらなかった。




