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男の娘の超火力

 トーマは初のボス戦に挑んでいる。

 現在解放されてるマップの中で最も弱い森のボスは、いいアイテムを落とさないだろうと思われて今も放置されている。

 それの落とした装備を付けた2人が最強なら、この2人の盾になったトーマはどうなるのだろうか。


 答えは変わらない。

 今でも絶対的な防御力を誇るのだから。


「水も無くなった。出てきなさい。陸でやり合いましょう」


 綺麗なシルバーブロンドの髪を揺らしてそう挑発すると、一撃でほとんど水が無くなった池の底から亀が這い上がってきた。

 あまりにもデカい亀にトーマは仕留める方法を考えた。


「それじゃあ、ド派手に行きましょう」


 そう言うとトーマはバズーカに魔力弾を再装填して亀に向けた。

 亀は動きが鈍いのでこれからは逃げられない。


「ド派手に爆ぜろ」


 死神ように不適に笑ってどでかい一撃をお見舞いした。

 それは着弾と同時に大きな爆音と共に爆風を起こした。

 それは離れてる3人にも分かるほどの派手さだ。

 普段のコミュ障とは全然違って、あのイベントの時とも違う派手な戦い方。

 それに3人は違和感を感じた。


 10秒ほどの沈黙の後、爆発の煙の中から甲羅にこもった亀が見えてきた。

 それに対して次はマシンガンを向けた。

 トーマの特製品で貫通性能にたけている弾丸。


「無様に蜂の巣になりなさい」


 鋭い眼光をつけて銃を乱射した。


「砕け散れ!」


 片手でぶちまけるマシンガンの弾丸は亀に当たる寸前で弾かれた。

 奴は突然回転をして全ての弾丸を無効化している。


「私は擊ち切ります」

「それから僕が爆破する」


 トーマは奴に撃ちながら何者かと話した。

 その弾が切れると、そいつはトーマに言った。


「交代だ。絶対守護に爆破必要ない。完全防御が爆破を使うことはあるだろう。プレイヤーアカウントチェンジ、〈フレイ〉ログイン」


 そう言うとトーマがログアウトして、フレイがその体を使って現れた。

 このゲームではアバターの共有をすることが出来ない。

 しかし、特別な場合のみ許されて、それは運営に直接話すことで出来るようになる。

 その例が双子の場合だ。


「トーマとは違う遊びを見せつけてやるよ!僕は甘くないからね」


 そう言いながら回転する亀に近づいた。

 後10mの所まで近づいてフレイは地面に触れた。

 そこに魔法の〈変換爆弾〉を仕掛けて、そこから移動するごとに爆弾を仕掛けた。

 素早さが低いからゆっくりした移動になるけど、フレイだけが使える〈完全防御〉がある限り何も効かない。


「今日の僕はトーマのいるところに来たからね!楽しいよ!でも、ここは呼ぶかな」


 そう言った瞬間、フレイが出した右手を瞬間移動したトーマが取った。


「なら、アカウントを変える必要は無かったんじゃないんですか?しかも、同じ装備にするなんて最悪です」


「まあまあ、まずはこいつを倒そうじゃないか。僕の弟よ」


「可愛い弟の真似をする兄なんて最低ですね。でも、その強さは尊敬してます」


「一撃で爆ぜな!」


「風穴空いてすぐに失せなさい!」


 兄弟は色々と複雑な状態にあるが、ここでその実力だけは発揮した。

 フレイの合図で仕掛けた爆弾魔法が爆発してその場で回る亀を打ち上げた。

 そこにトーマが銃を乱射して全弾当てた。


 本来ならこの亀は止まらなくて倒せず、時間経過でパターンが変化して弱った頃に攻撃をしてきたのだろう。

 しかし、この交代も同時出現も出来る特殊な双子には無意味で負けた。

 敗北した亀は強く地面に叩きつけられて砕けた。


「お兄ちゃん、変な時に帰ってこないでよ」


「仕方ないじゃん。楽しそうな雰囲気だったからやりたくなったんだから」


「でも、今回のイベントは任せて遊びに行ったんだから、今日くらいは1人でやらしてよ」


「やーだよ。フレンド作ってパーティーを作る奴を羨むのは当たり前なんだから」


 トーマはそんな兄に呆れた。

 見た目は全く一緒なのに性格も動きも戦い方も違う。

 そんな兄が先に進む弟を羨ましがるなんてアホらしい。トーマはそう思うしかなかった。


 2人はこのゲームを始めてから一度も共闘しなかった。

 それが今日叶って運営もいいデータが取れた。

 そんな記念すべき日に2人はモンスターシリーズで最も硬い装備を得た。


「へぇ、やるね」


「これならいいですね。でも、デザインは違うのってそういうことですね。自立の時ですよ。私の真似をして防御を上げずに進めてください」


「やーだよ!アバターの共有が出来なくなっても僕は1人じゃ進まないよ!」


 いつまでも1人で歩いてくれない怖がりの兄に本気で呆れた。

 これで6人がモンスターシリーズを得たことになるが、運営的にも所有者があのパーティーに偏りすぎてることに困った。

 運営が悩んでることを知らずにトーマはフレイを連れてライトの元に戻った。


 当然だが、全く同じ顔の2人にライトは驚いて腰を抜かした。

 しかも、ちがうのは銃を持ってるかどうかだけだったから、ぱっと見ではどっちがどっちか分からないのだ。

 このことをライトにトーマが説明して、チャットでスペードとタクトにも教えられた。

 そして、このフレイもパーティーに加えられた。


 また誰も勝てないパーティーに成長したのだった。

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