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男の娘の初イベント 中編

 ライトとスペードは自分達が強いのを分かってるから、あの後この戦場で普通にお菓子を食べ始めた。

 ピクニック感覚でシートも敷いて楽しそうにしてる。

 そんな2人の挑発的な態度にムカついたプレイヤー達は見つけるとすぐに攻撃してきた。

 それを手加減を覚えた2人が魔法だけで退けてピクニックを続けた。


 1時間経過まで2人は楽しそうに遊び続けた。

 1時間たったところでランキングを確認した。

 キル数1027人で同率一位になっていた。

 ただ、これで浮かれているわけにはいかない。

 下の連中もいい調子でキル数を稼いでるから油断したら負ける。


 でも、本気のバジリスク相手にこのフィールドはアウト。

 毒耐性をⅡ以上持ってないと今から使う魔法で一瞬にして死ぬことになる。

 その使用許可は作戦決めで取ってるからライトが不動の1位になることを許されている。

 だからライトは楽しそうにしているのだ。

 絶対的な勝利は今後のプレイヤーに影響を与えるから、自分が敵に進む道を強制出来ることを喜ばずにはいられないのだ。


「全魔力を捧げる。敵を一掃せよ。〈毒漬けの支配者〉」


 その魔法を発動した途端に辺り一面が毒の海に変わった。



 〈毒漬けの支配者〉

 獲得条件、バジリスクを20分以内に毒状態でHPドレインをして倒すこと。

 魔力の量によって効果範囲は変わるが、ライトの120なら10㎞は余裕で毒に沈む。



 装備のラベンダーも光らせて残りの魔力を使い切った。

 魔力を毒液に変化する奥の手は普段なら一切使わない。

 てか、バジリスクから得た魔法の大半は装備にセットされていた。

 つまり、専用魔法はボスモンスターを倒した人の特権だから、持ち主が悪用しようと思えば普段の時に悪さ出来る。

 それをしない代わりにライトはこれを普段なら魔力が30以下になったら使う奥の手にした。

 これを魔力が満タンの時に使えば普段のマップは地獄絵図になっていただろう。


 絶賛地獄絵図で運営が処理を急いでいる。

 毒耐性Ⅰ以下ならこれで無限に死ぬことになる。

 だから、リスポーンからの即死ループを避けるために運営は急いでリタイア扱いで耐性Ⅰ以下のプレイヤーを外に出した。

 そうしないとライトのキル数まで無限に上がることになる。

 それはキル数が5368人になった時点で止まった。


 この件で運営は優秀と言われるようになった。

 その裏で、この凶悪な魔法は耐性さえあれば耐えられるので今後の弱体化は無しの方向に決まった。

 でも、運営が気にしてるのは他にあった。バジリスクの〈脱皮〉を手にしたか否かで対策が変わる。

 それは一応持っていないが、もしあればライトが装備を一つ外すだけで全回復してもう一度撃てていた。

 運営はこの事件から〈脱皮〉のようなスキルは〈毒漬けの支配者〉以上に獲得難易度を上げようと心に決めた。




 あれから30分後に運営の通知で毒耐性の確保を基本にすることが決まったことを発表された。

 今回の悲劇はそれで次回以降回避できるとも伝えられた。

 ただ、このイベント後にアップデートをして〈毒漬けの支配者〉のみをちょっぴり弱体化するとも伝えられた。

 まぁ、ライトはそれが無くても強いからシートの上で強者のように挑戦者を待つようになった。


「くふふ、もう何をしても遅いのに。運営は気付くのが遅かったね」


「その魔法は最終兵器みたいなものです。濫用すればゲームが崩壊します。でも、僕達は慢心して魔力の回復薬を持ってないから一度しか使えませんがね」


 最強の2人がそう言っていると、ライトが運良くこのタイミングで〈猛毒の王〉を獲得した。

 これは毒で相手を倒した場合だけ発動して、相手の魔力を鎧のラベンダー模様に蓄積するものである。

 こんなタイミングでこれを得てしまったので2人とも顔を見合わせて固まってしまった。






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 この男の娘の無双にクラスメイト達は面白くなさそうにしていた。


 傍観者側のクラスメイトも来ているが、彼女達は普通に尊敬するようになった。

 ランキング1位2位を独占するのは簡単なことではない。それをいともたやすく男の娘達がやってしまったのだから。


「けっ、チート魔法に頼らないといけねぇのかよ」


「ダッサイな〜」


 バカどもが観戦しながらそう言った。

 それにクラスの傍観者達がようやく動いた。


「あんた達!何がいけないのよ!あの子はあんた達を見返すために努力したのよ!何もせずにここで見てるあんた達に言う資格があると思ってるの!」


 クラスの委員長がそう言うとバカどもでもさすがに黙った。

 なにせこの委員長は財閥の令嬢だから下手に手を出せば親が後ろから出てくる。

 何も言えなくなったバカどもはしばらくして自分達がクラスの全員を敵に回したことに気づいた。

 スペードと同じくらい尊敬されるようになったライトを守ろうとしない人はもういない。

 そう、ライトの目論見は成功したのだ。

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