表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
外星戦記  作者: 無名の凡夫


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

87/140

第85話 闘犬と鷲

「五十鈴…寛治…。」(ルックノワ)


「(あのドーブス大佐殿を半殺しにしたってのはアイツだったのか…。)」(ルックノワ)


「私達、人魚族は丘で戦うのは不利だ。」(ローニア)


「コカロック連隊長! 奴が現れた! 退却の命令を!」(ローニア)


「むう…。奴がいるなら仕方ない…一度下がって態勢を立て直そう。」(ポーラ・コカロック海軍大佐)


「第5艦隊制圧連隊、第6強襲陸上連隊は撤退せよ!」(コカロック)


「海にさえ逃げれば、まだ勝機はある。」(ポッパー)


もう間もなく駿河湾へたどり着けるといった所だった。BJは逃げ遅れた兵士の後頭部を掴んだ。


「おい、どこへ行く?」(BJ)


「ひいっ!」


その兵士は思わず悲鳴をあげた。


「くそ、もう破れかぶれだ!」

「ただじゃ殺られない!」

「敵は、たった1匹だ! やってやる!」


「え? 俺は?」(バス)


BJの近くにいた帝国兵は、自身が生き残れない事を覚悟し、あるいは、BJの実力を疑う者達が、その場に留まり、戦闘を開始する。


「ぎゃあああ」

「は、速い…。」

「ぐはっ…。」


「つ、強すぎる…。」(スキュア・レフスキー海軍兵士長)


レフスキーは、BJの圧倒的な強さと自身の死を悟り、その場で気を失う。BJはそんなレフスキーにも躊躇なくとどめを刺した。


「何をやっている!? 早く海へ飛び込め!」(ローニア)


ローニアの声に我に返った帝国兵達は、次々に海へ飛び込む。しかし、BJの常人離れしたスピードと戦闘能力により、1個中隊分の帝国兵が、壊滅的被害を受けた。


「……」(バス)


「……」(バス)


「………俺、要る?」(バス)


銃を構えながら、バスは独り言ちた。それだけ、BJが驚異的な強さで敵を蹂躙していった。


「……はぁ……せめて、俺が狙撃で5人仕留めたのは覚えておいてくださいね…。」(バス)




――BJが静岡市内で暴れているその頃 箱根にて――


「また敵が追ってきてます。今度は上空に天使族や鳥人族もいますね。規模としては2個小隊ってとこでしょうか。」(パルヴァー)


「う~ん、何か他の所よりも、追手が多いわね~、何か理由があるのかしら?」(フロリアン)


「しかし、上空の敵を狙うのは骨が折れますよ…。」(パルヴァー)


「そうよね~、怪我人を守りながらだと難しいわ~」(フロリアン)


その時、空からかすかな金属音が聞こえた。そして、上空を飛行していた天使族の隊列から、突如、爆発音が響き渡った。


ドォン!


「きゃあああああああ!」


「何事だ! どこからだ!」


上空の敵のうち、先頭を飛んでいた2体の天使族が、炎と黒煙を上げながら山中に墜落していく。


「え? 何が起きたの?」(坂下)


「やっほ~」(ヒーゾ)


無線から聞こえるのは、戦場を駆けまわっているとは思えない脱力感のある声。その声に反応するフロリアン。


「あら~ヒーゾ班長じゃなぁい! 助かったわ~」(フロリアン)


「丁度あいつらを追ってたんだよね~」(ヒーゾ)


「上空の敵は我々、イーグル班に任せるのだ~」 (ヒーゾ)


「OK~。アタシ等は地上の敵に行くわよ!」(フロリアン)


「う~ん、携サムだと火力が弱いな~。スタン、中サムの準備だ。」(ヒーゾ)


「了解! 中サム準備!」(スタン)


トラックの進行方向、遠くの山稜に、3名の隊員が大型の対空兵器を構えているのが見えた。彼らはさらに精密な射撃を加え、上空の敵を次々と仕留めていく。


「ふふ、これで地上の敵だけになったわね。あとはアタシ達の獲物よ。」(フロリアン)


イーグル班の援護射撃により、上空の脅威が排除された。残るは、地上を追走してきた地上の5体だ。


「さあ、お楽しみはこれからよ。パルヴァーちゃん、シャークちゃん、行くわよ!」(フロリアン)


フロリアンは、相変わらず84mm無反動砲を玩具のように軽々持ち上げ、地上部隊の先頭に立っていたハーピー族の兵士に狙いを定める。


ドォン!


「グオオオオ!」


ハーピー族の兵士は、その強靭な羽で砲弾を防ごうと腕をクロスさせた。しかし、フロリアンの放った砲弾は、そのクロスさせた腕のわずかな隙間を縫い、胸部で炸裂した。


「ぐっ…馬鹿な…!」


「アタシの砲弾を素手で止めようなんて、甘いわよ?」(フロリアン)


フロリアンは余裕の表情で、再びウインクをかます。素顔は隠されているが、声のしゃがれ具合から、おっさんなのは確実だ。


残りの地上部隊が驚きで動きを止めた瞬間、シャークが動いた。彼女はトラックの荷台から飛び降りると、地を這うような速度で一気に敵兵の懐に潜り込む。


「――っは、速すぎる!」


彼女が手に持っていたのは、柄の短い特殊なナイフだ。シャークは、一瞬で敵の喉元を掻き切り、そのまま次の獲物へと視線を移す。


「(凄い、凄い、凄い!)」(隼人)


拘束具で身動きが取れない隼人は、ただその光景を圧倒されながら見つめることしかできなかった。


「(これなら、きっと瑛松二曹達も無事だ!)」(隼人)


隼人は瞬きすら忘れていた。この光景から、もう目を離すことができなかった。


登場人物紹介

ヒーゾ…GAST所属で、イーグル班の班長。対空攻撃を担当する。

スタン…GASTの隊員で、イーグル班所属。


ポーラ・コカロック

種族・性別:人魚族の女性

所属・階級:帝国海軍大佐、第6強襲陸上連隊・連隊長


スキュア・レフスキー…帝国海軍兵士長で、スキュラ族の女性。BJに倒される

段場だんば 隼人はやと……本編の主人公。35普連2中隊所属の二等陸士

苫米地とまべち 杏南あんな……隼人の同期で恋人。多大な戦果を挙げるが負傷してしまう

木山きやま 拓哉たくや……隼人、杏南の同期。味方を誤射し、急性ストレス障害を発症

山下やました 裕介ゆうすけ……渚の同期

坂下さかした ジュリア……35普連3中隊の新人

諏訪すわ 明登めいと……謎の力に覚醒した若手

フロリアン……GAST「ピットブル班」の隊員で大柄ながらオネエ口調を話す

シャーク……GAST「ピットブル班」で、フロリアンに「滅茶苦茶」と言われる

パルヴァー……GAST「ピットブル班」で多分、視力が良い

シェルダン・ルックノワ……BJにビビり散らす海軍少尉

シャラ・ポッパー……有望な若手尉官の人魚

ブランチェスカ・ローニア……田原殲滅隊・第5艦隊制圧連隊2大隊大隊長


グーリエ星にいる種族

スキュラ族…上半身が人間、下半身がタコの種族で、人魚族の亜種と言われている。人魚族同様、水中での活動を得意とし、陸上では24時間程しか動けない。人魚族同様、陸上では専用の義足を装着して活動する。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ