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外星戦記~異星人に家族を殺された少年は、自衛官になって復讐を誓う~  作者: 無名の凡夫
第3章 九州奪還へ

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第302話 海の精鋭

――海上自衛隊江田島地区。


特別警備隊の本部が置かれているこの場所で、同第1小隊所属の一等海曹、境目(さかいめ) 智斗(ともと)は落ち着かない気持ちで待機していた。


特別警備隊は、自衛隊きっての精鋭部隊である。しかし、対グーリエ星人戦における貢献は少なかった。


理由は明確だった。


水棲種という天敵の存在である。


どれだけ海中での訓練を重ねても、水中における水棲種の動きには追いつけない。水中スクーターや特別機(SB)動船を用いたところで、水棲種に対しては十分な優位を得られず、むしろ餌食にされる危険があった。戦艦があれば話は変わるのかもしれない。だが、これまでの戦いで何隻もの戦艦が沈められていることを考えれば、単純な話ではなかった。


特別警備隊にとって、水棲種との相性は最悪だった。


戦場へ行くことが怖くないと言えば嘘になる。それでも、自衛官となった以上、国民を、この国を守りたいという想いは持っている。だからこそ、多くの仲間が戦場で命を落としていく中、自分達だけが訓練を続けている状況に、境目は何も感じずにいられるはずがなかった。


そんな特別警備隊に、緊急招集がかかった。


普段なら、この時間に急な招集がかかることはない。しかも、幹部たちの様子を見る限り、今回の招集がただ事ではないことは明らかだった。


境目も何事かと思いながら指定された場所へ向かった。


そこには、特別警備隊隊長の石毛(いしげ) 十三郎(じゅうさんろう)一等海佐がいた。集まった隊員たちを見渡した石毛は、すぐに本題へ入った。


「急な招集になったが、九州で事態が動いた。水機団が帝国軍と交戦している」


隊員たちの間に緊張が走る。石毛は続けた。


「だが、状況は芳しくない。水機団は壊滅寸前まで追い込まれている。」


「そこで、貴様等には援軍に行ってもらいたい」


第1小隊長の久宝(くほう) 将弘(まさひろ)一等海尉が口を開いた。


「しかし、関門海峡は水棲種が…」


「関門海峡の水棲種は一掃したそうだ」


その言葉を聞いた瞬間、隊員たちの表情が変わった。


(つまり……行ける)


これまで関門海峡によって阻まれていた道が開いた。


石毛は隊員たちを見渡した。


「これより特別警備隊は九州へ向かう。」


その言葉に、隊員たちの表情が引き締まった。


「出撃する」


石毛が明確に命じる。


「準備ができ次第、移動を開始する」


境目は装備を確認しながら、これから向かう戦場を思い浮かべた。


(待っている時間はない)


「行くぞ。」


「ああ」


由良(ゆら) 英樹(ひでき)一等海曹の声掛けに、境目は力強く応じた。


水機団には高校時代の同級生がいた。部隊こそ違うが、ともに「グーリエ星人の魔の手から地球を救おう」と誓い合った仲だ。その同級生が戦死したという報告はない。


(無事でいてくれ)


境目は心の中で祈った。




特別警備隊は出撃準備を整えると、関門海峡へ向かった。


やがて隊員たちは海峡を横断し、九州側へ進出する。その先に待っているのは、グーリエ軍との戦場だった。そこでは今も、水機団や仲間たちが必死に戦っている。


境目たち特別警備隊は、戦場へ向けて進み続けた。

登場人物紹介

境目(さかいめ) 智斗(ともと)

生年月日:1989年12月14日 / 出身:島根県

階級:一等海曹 / 所属:特別警備隊 第1小隊


石毛(いしげ) 十三郎(じゅうさんろう)……特別警備隊の隊長。13男というわけではない。

久宝(くほう) 将弘(まさひろ)……特別警備隊第1小隊長

由良(ゆら) 英樹(ひでき)……特別警備隊第1小隊所属

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ミリタリー SF ファンタジー 自衛隊 戦争
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