表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
外星戦記  作者: 無名の凡夫
第3章 九州奪還へ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
225/261

第223話 掃討戦

カラーノです。敵司令官を討ち取り、私達は、これから掃討戦に入ります。目の前の敵は撤退していませんが、動揺は隠せていません。統制も取れていない突撃が始りました。


「闇雲に突っ込んできますね。」(カラーノ)


「ああ、恰好の的だ。撃ち漏らすなよ」(BJ)


「了解」(カラーノ)


私達は、突撃してくる敵兵を冷静に倒してきます。そんな中、まだ戦意が衰えていない兵士がいます。




アオトポヴォジュズの戦死は、第3領海警備隊に大きな動揺をもたらした。兵の一部が動揺し、統制が取れていない突撃を繰り返している。このままでは全滅だ。だが、第3領海警備隊副隊長、ロザ・ラックス海軍中佐は冷静だった。


「狼狽えるな!」(ラックス)


ラックスは、部下達に一括する。


「これより、第3領海警備隊の指揮は私が執る!」(ラックス)


「ハッジ! 支隊を組んで敵の左翼を突け! 残りは、我らと共に攪乱する。その隙に、側近共を始末しろ!」(ラックス)


「指揮官を討たなくていいので?」(ハッジ)


「隊長が正面から競り負けた相手だ。私一人で勝てる敵ではない。その代わり、側近を始末して戦力を削ぐ。そこに勝機を見出す。」(ラックス)


「それと、非戦闘員を逃がす。動ける者は、非戦闘員の保護を行え! グラーニ、貴様が指揮を執れ!」(ラックス)


「了解!」(レイ・グラーニ海軍中尉)


「よし。全員分かれ。」(ラックス)




海中ドック区画。


海へ飛び込む兵士達の中で、一人の少尉だけが突然倒れた。周囲の兵士達は逃げ続ける。狙われたのは指揮官だけだった。


「士官だけ狙ってるぞ!」


「指揮系統を潰しに来てる!」


再び銃声。今度はベテランの曹長が撃ち抜かれる。


「班長の読み通りでしたね。」(ベルチャー)


セイレーン班長・ローレライが静かに頷く。


「ここは射線が狭い。油断せずに行きましょう。」(ローレライ)


「了解」(ベルシャー)




防爆扉を突破した兵士達が外へ飛び出す。


パァン。


先頭を走っていた中隊軍曹が倒れた。続いて小隊長が撃たれる。


「狙撃だ!」


「くそ、陸にも仕込んでやがった…」


「ローレライの読み通り…か。ジミーは不満そうだな…」(コルガン)


「いえ、そんなことは……」(ジミー)


ジミーは咄嗟に否定するが、その通りだった。彼はローレライをライバル視している。これは、GAST内で周知の事実である。ローレライが担当する海中ドッグ区画は、射線が狭く、撃ち損じるリスクもある。自分が担当出来なかった事に納得がいっていない。


「(ライバル心は結構だ。だが今は任務中だからな。組織は壊すなよ)」(コルガン)




「くそ! 中佐殿、支隊が全滅です!」(ハッジ)


「想定内だ!」(ラックス)


ラックスは即答した。


「ならば予定通り第2段階へ移る」(ラックス)


「まだ戦うのですか?」(ハッジ)


「当然だ」(ラックス)


ラックスは銃を構える。


「隊長は死んだ。基地も失った。だが、それで敵に好き放題させる理由にはならん!」(ラックス)


「1匹でも多く討ち取れ。奴らに勝利の代償を払わせろ」(ラックス)



カラーノです。押し返したはずの敵兵達が、再び隊列を整え始めています。完全に崩壊したと思っていた防衛線が、少しずつ形を取り戻してきました。


「あのラックス(人魚女)だな」(BJ)


班長は通路奥を睨みました。崩れた隔壁の向こう。人魚族の代理指揮官が、必死の形相で命令を飛ばしています。


「射線を重ねろ! 焦るな!」(ラックス)


「敵は少数だ! 包囲を維持しろ!」(ラックス)


その声に応じるように、動揺していた兵達が再び戦列へ戻っていきます。


「しぶといですね……」(カラーノ)


「彼女も優秀な指揮官なのね」(フロリアン)


人魚女は銃を構えたまま、こちらを見ました。その視線は偶然ではありません。まるで誰を狙うべきか、既に決めているようでした。


「まずは側近から潰す」(ラックス)


小さく呟いた直後、敵防衛隊が一斉に前進を開始します。そして、その矛先は真っ直ぐ私へ向けられていました。


「カラーノちゃん!」(フロリアン)


「大丈夫です!」(カラーノ)


「(白兵戦なら、私も自信がある!)」(カラーノ)


私は、先頭の兵士と銃剣で鍔迫り合いをします。前蹴りで離した後、発砲して1体仕留めます。そして、次の1体の軍刀を奪い、斬りつけました。


「調子に乗るな!」


もう1体の敵兵が銃口を向けますが、発砲より前にグラップル・ワイヤーのフックで喉を切り裂きます。


「この娘、これほどの強さが…」(ラックス)


私はラックス(代理指揮官の人魚)と正面で向き合い、お互い銃を構えます。遮蔽物もない、先に撃った方が死ぬ…その刹那。


タタタタン!


「何!?」(ラックス)


ガーツさんの狙撃が、ラックス(人魚女)のこめかみ、腹部を捉えます。彼女は何が起きたのか分かっていないようでした。


「ここは戦場だ。1対1で戦う場じゃない」(ガーツ)


「中佐殿!」(ハッジ)


「隙が出来たね」(エルメス)


ハッジ(蜥蜴)ラックス(人魚女)に気を取られた瞬間、エルメスさんが背後から喉を切り裂きます。


「うぐ……」(ハッジ)


「手強い敵でした。」(カラーノ)


「でも、ほとんど貴方が倒したようなもんじゃない。見事だったわよ」(フロリアン)


その時、ビービ班長から無線が来ます。


『基地内の敵はあらかた掃討したわ。そっちはどう?』(ビービ)


「司令官とその副官を討った。」(BJ)


『なら、この基地は制圧したと視ていいわね。一度合流しましょうか』(ビービ)


「了解だ」(BJ)


私達は皆と合流します。そこには……捕虜として捉えたグーリエ星人の姿もありました。


登場人物紹介

レイ・グラーニ

種族・性別:ラミア族の男性

所属・階級:海軍中尉、第3領海警備隊司令部所属


カラーノ……本作のヒロイン、GASTピットブル班所属

BJ……GASTピットブル班の班長

フロリアン……GASTピットビル班所属、大柄で筋骨隆々のオネエ

ガーツ……GASTピットブル班所属、狙撃には自信あり

エルメス……GASTピットブル班所属、アメリカ人の父と日本人の母とのハーフ

ローレライ……GASTセイレーン班の班長、GASTナンバー1の狙撃手

ベルチャー……GASTセイレーン班所属

コルガン……GASTフォックス班の班長

ジミー……GASTフォックス班所属、GASTナンバー2の狙撃手

ビービ……GASTアマゾネス班の班長

ロザ・ラックス……第3領海警備隊の副隊長

ハル・ハッジ……同 司令部所属

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ミリタリー SF ファンタジー 自衛隊 戦争
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ