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初恋  作者: rein
第3章〜高校3年生〜
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90話「休み時間」

とある日の金曜日。


2限目が終わり、次の授業の教材を取りに自分の教室にいた。


次の授業はこの隣の教室でやるため、すぐ移動するのが面倒で、この教室の私の隣の席に座っている神之 遥と話している。


私はいつも通り自分の席に座り休憩をしている時だった。


「今日奥村先生っておった?」


と、急に優大が話しかけてきた。


奥村先生は私のクラスの担任だ。


「え、うん。おるよ」


「あ、そうなん。良かった。渡さんなん物あって、それ本人に渡さんなんやつですっかり忘れとってさ」


「あ、そうなんや。奥村先生ならいつも3限終わったあとこの教室に来るからちょっと待っとってみれば?」


「あ、そうなん?俺らいつもササッと自分らの教室戻るから知らんだわ。ありがと」


何で急に話しかけてきたんだろう…


そう思いながら私は隣の教室へ向かった。




授業が終わり、自分の教室に戻った。


いつもならすぐ出ていく優大が今日はいつも話している3人組とまだ教室にいた。


奥村先生を待っているようだ。


よく、見てみると私の席に座っている。


話しかけてきたのは、そういうことだったのか?と思いながら後ろのロッカーへ向かい教材を手にし、自分の席へ向かった。


「奥村先生、本当に来る?」


戻った瞬間そう言われたので、


「来るよ。さっき職員室入ってくの見えたしもうそろそろ…あ、ほら噂をすれば」


「あ、本当や」


そう言いながら紙を手にし、先生の方へ向かい渡していた。


先生がそれを受け取り、前を向くと私と目が合いすぐこちらへやってきた。


「神崎、放課後なんか予定あるか?」


「いえ、今日は特にないです」


「お、よし。神崎に掲示板に貼る文書っていうか、掲示物の書類?を作って欲しいんやけど」


「どのくらいの文章量ですか?」


「大体、写真込みでこんくらいかな」


先生が見せてきたものは、私が前に作った部活紹介の紙の1部だった。


「このくらいなら全然大丈夫です」


「そうか、良かった。1組の隣の空き教室使ってやってくれるか?終わったら職員室に持ってきてほしいんやけど」


「このクラス使えないんですか?」


「そうねん、なんか今日委員会あるらしくてな」


「あー、そうなんですか。分かりました」


そう先生と話し、次の授業場所へ向かった。




放課後、私は掃除を済ませ、先生にパソコンとメモリーと、書類を貰い空き教室へ向かった。


廊下には、掃除が終わるのを待っている1組の生徒がちらほらいた。その中に優大の姿もあった。


「今からお仕事ですか」


「そうです、すぐ終わるしいいけどね」


軽く話をし、私は教室の鍵を開けたつもりだった。


この教室の鍵は開けにくいというのは聞いていたが、こんなにも開かないものだとは思わなかった。頑張って奮闘していると、


「やろうか?」


と、聖司が話しかけてきた。


「お願い」


そう言い鍵を渡すとあっさり開けてしまった。


「ありがと、慣れてるね」


「ここは何回も開けてきたからね。閉める時は簡単やから大丈夫やと思う」


「分かった、ありがと」


私は聖司から鍵を受け取り教室の中へ入った。


それから30分ほどして、資料が完成した。


とりあえず荷物はそのままでパソコンとメモリーを持って奥村先生に渡しに行った。


「もう出来たんか?流石神崎やな、仕事が早い」


「いえいえ、もう大丈夫ですか?」


「うん、助かった。これ後で飲んで」


そう言い、紅茶をくれた。


私は空き教室から自分の鞄と鍵を持ち、1組の前を通り過ぎようとした時、丁度補習が終わったのかゾロゾロと皆出てきた。


私は人で溢れかえる前にそこを通り抜け鍵を返し玄関へ向かった。


少しすると、優大と聖司、中野が来た。


「怜奈も終わったん?」


「うん」


「早いぜ?」


「あんなん余裕」


「流石、俺こいつと帰るわ〜」


「途中まで俺も帰る」


と、聖司が言うと仕方ないなーと優大が言い、途中まで3人で帰った。


聖司と別れ、あの時何で急に話しかけてきたのか聞いてみた。


「あー、この席怜奈使っとるっていうのは知っとって、なんかわからんけど話しかけとった笑」


と、言われた。


「何それ笑変なの」


「変って言うな、いいやんか」


「だめとは言ってませんー、まぁ、いつでも話しかけてきていーよ」


「おぅ、分かった。じゃあお疲れ」


「うん、優大も。バイバイ」


少し話して、そこで優大と別れた。

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