69話「一日バイト」
ある日突然
「怜奈、1日だけ屋台でバイトしてみん?」
「何急に?」
お母さんが急にバイトの話を振ってきた。
「お母さんの友達がね、バイト出来る子おらんか探しとれん。あんた暇そうやしどうや?」
「まぁ、1日だけならいいけど…」
「本当?もう1人誰かおらんかな?」
「聞いてみるわ」
梓はコンビニでバイトしてるしな〜真子どうだろ?
そう思い、真子に聞いてみたところ
「やる!」
と、即答だったため、そうお母さんに報告した。
「じゃあ、その人の連絡先送るね。」
『こんにちは、怜奈ちゃんやよね。1日だけよろしくね』
『はい、よろしくお願いします』
『日程なんやけど…』
その人に聞いたことをそのまま真子に連絡した。
『8月20の日曜日、朝9時開始やから、8時半には来てってさ。服はこっちで準備するから、楽な格好で来てくださいって』
『了解!』
『お母さん送ってくれるし、郵便局のとこまで出てこれる?』
『いーの!?ありがと!行くよー!』
そして当日。接客ということもあり、私は少しメイクをし、髪型を整えて家を出た。
真子を迎えに行き、会場に到着。
「今日はお願いします。」
「ううん、来てくれてありがと。助かる」
仕事内容は、主に接客。1人が品物の用意。もう1人が接客というものだった。
「午前、午後で交代しよっか」
まず、私が品物の用意をすることになった。
この屋台はたこ焼きで、1つ貰って食べてみると、外はカリカリ、中はトロトロととても美味しかった。
去年は売れ行きがよく、即完売。早すぎたため、材料を買ってきてまた売ったとのことだった。
「今年は去年よりたくさん焼くつもりだから、二人ともよろしくね!」
朝にも関わらず、人が溢れかえっている。その中でもこの店がとても人気で忙しかった。
「怜奈、次3つね!」
「はーい!」
家でたこ焼きを焼く担当をしているお陰か、時間がかからずにお客さんに出すことが出来た。
「怜奈ちゃん早いね。家でいつもやってるの?」
「私いつも焼く担当で少し慣れてるんです。屋台は初めてですけど笑」
お昼になる頃には行列が出来ていて大変だった。
「そろそろ交代だね、よろしく!」
「任せてー!」
3人で頑張っていたが、全然追いつかず調理、準備が大変だった。
「真子、ソースとかやるしお皿に乗っけるのとかお願いしていい?」
「うん、助かる」
「いらっしゃいませ」
「2つください」
「マヨネーズ、青のり、鰹節はお乗せしますか?」
「2つとも全部のせで」
「かしこまりました、少々お待ちください」
忙しかったが、笑顔は忘れないでおこうと思った。
そうこうしているうちに、15時。
「よっ、なんしとん?」
前を見ると優大と中野だった。
「1日だけバイト」
「大変やな〜2つ頂戴」
「トッピングは?」
「俺、全部」
「俺マヨだけでいいわ」
「はーい」
知り合いが来ると少し楽だった。
「はい、どうぞ。2つで600円ね」
「ありがと、頑張れなー」
「はーい」
2人が来てから少し落ち着いた。
「お疲れ様、客足途切れたしちょっと休憩しまっし」
「はい、ありがとうございます」
今まで休憩なしで、ご飯も食べてない状態。たこ焼き自由に食べていいよと言われたので何個かつまんだ。
そして、接客を続け終了の合図のチャイムが鳴った。
「二人ともお疲れ様。これお給料ね」
「ありがとうございます。」
「どう?楽しかった?」
「楽しかったです!」
「また何かあったらよろしくね」
片付けを手伝ったあと、その人とは別れ、私達は帰った。
次の日、全身筋肉痛で全然動けなかった。
けど、楽しかったしいい経験が出来たし、頑張った証拠だ!と思った。
でも早く治って欲しいなぁ…
それから三日間この筋肉痛は治らなかった…。




