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11月 『努力について』
納得のいく負け方をするために努力をする
勝つためではなく
勝つときは大体運としか思えないときに勝つから嬉しいのかもしれない
実力で勝ってもそれは本人にとって当然なのでありそれにはなんの感動もないんじゃないのか
他にも当然だと思ってしまっていることはもっとあるはずだ
やけに疲れた感じしか残さない勝利に実力の虚しさを見いだしてしまいそうでも、実力は
実力をもってなお相手の力量に恐ろしさを感じる為に人は努力をするのだろうか
実力があるのに負けた
実力がないのに勝った
本当は引き分けにこそなにかがあるのかもしれないと引き分けを見つめる
自己の内面が何かの勝ちで彩られているよりも、決着のつかない何かと何かの引き分けで成立しているような人間
それも小説的人間像のひとつかもしれない




