邂逅
設定資料集一部更新
王都の周りは森に囲まれている。王都をなんとか脱出した僕たちは2時間かけてようやく森に入った。地図ではこの先に空き地があるとなっていたので、そこで小休止をとる。
しかし、その空き地には先客がいた。
「月が綺麗じゃのぅ…勇者のお二人さん。」
「っ」
「あなたは…」
「ワシはユウクレイリッド・サンダリテイン。この国の現王じゃ。」
その言葉に静かに警戒を強める。
「あなたはご病気では…」
「あれは対外的な嘘じゃよ。これで戦時中にいらない愚かな貴族を釣り出そうと思ったのじゃが…北の要衝クレイモラット家、南の要衝サイスノリン家、東の要衝ユラサチクル家、そして西の要衝ウォーリア家以外はほとんど皆吊られおった…この国も腐っておるのよ…」
「ええ…」
「…そなた。もしやアストロン星国の血を受け継いでおるのでは…」
「えっ!?」
珍しい。彼女がここまで驚いた顔するなんて…
「そうじゃ。そなたはウォーリア家名君ラーノルド将軍の血を引いている。時詠の勇者の孫なのだから。時詠の力は…そなたらの世界のミタキと呼ばれる一族と、こちらの世界のアストロン星国のソーフィス家に伝わる力だ。時詠の勇者よりも遥か昔、この世に災厄が降り注いだ時に異世界からセイ・ミタキが現れた。彼女は、ミタキという家系が異世界のソーフィスという昔からの名家の分家だと名乗り、実際に魔力波長が一部一致した。そして、時詠の勇者は時詠と名乗っていたが、本来は三滝という名前らしい。」
「つまり…」
「そうじゃ。この大陸の国々全体で決まっていることじゃが、あえて各国の王族の行方は不明としているが…そんなわけなかろう。全員死亡じゃ。」
「「…」」
「天の三神よ、彼ら彼女らに天からの祝福を…そうじゃ。東に行くのであれば、東の我が息子を頼む。訪れた時に、まだその気であれば勇者の仲間に入れて欲しい。西に行くのであれば、ウォーリアの聖女と話すのがよかろう…では。そろそろ時間じゃ…ちょっと待て。今すぐ王都に戻るぞい!状況が変わった。」
「あっ!」
「視えた…ちっ。」
空に眩い光が浮かび上がり、ゆっくりと王都に近づき始めた。あれは…核撃魔法…!




