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逃亡先…どうしよ

城を抜け出すのは案外簡単だった。


けど…


「うーん…どっち行く?」


そう。進路の問題だ。もちろん、進路指導室に呼ばれるわけではなく…


「北はセイグリッド王国、南はウフノス公国、東はイスタン帝国だったよね?」


「うん。西は旧アストロン星国で、すでに魔王軍に陥落させられてる。」


この大陸周辺には8年前までは10余りの国家があったらしい。西から西部の小国連合の8国、アストロン星国、このサンダリテイン王国の北にはセイグリッド王国、南東にはウスノフ公国、そのさらに南の海上にはドラッツェ海国、そして大陸の東端はイスタン帝国だ。

計14国。小国連合の8国とアストロン星国はすでに滅亡しているので、残り5国。北側の海は厳しい環境で魔獣が強いのもあって他の大陸との繋がりがあるのは海国と帝国だけだ。


当時、他国(サンダリテイン)から見ると小国連合は内部争いでごちゃごちゃしていたから、そりゃ滅亡するだろ…って感じだったらしい。しかし、一つの国に1ヶ月ずつかけていたため、魔王軍は強いが、持ち堪えることができるという認識が各国間に現れていた。しかし。


この大陸に魔王軍が上陸して8ヶ月目の日。ちょうど小国連合の最後の一国が陥落した日。


それから。


それから…


ア(・)ス(・)ト(・)ロ(・)ン(・)星(・)国(・)は(・)僅(・)か(・)1(・)週(・)間(・)で(・)滅(・)ん(・)だ(・)。


数少ない王都からの生き残りの魔法学者によると王都から離れて近くの小高い山の上で小休止をとっていた際、王都から禍々しい魔力が吹き出したそうだ。まるでアンデットの魔法のような…


小国連合を全て合わせてもまだ広い国土。そして、その地に眠る星のチカラ。星のチカラを行使できる王族は行方不明になり、国民の9割が亡くなったとされている。この世界には魔法があるが、魔法より数段先の技術であるチカラ(異能)は全てアストロンの秘宝、星々の子(スターライスン)によるものであると言われている。アストロン星国が滅んだ後、急速に魔物にスキル(異能)持ちが増えたと言われている。


…というのは置いておいて

「…北方でも行く?」


「寒いところか…」


「だって東に行こうにも帝国は国王の許可がないと入れないんだよ。」


「そうだったね。」


「うーん…」


「…どこも安全じゃないんだよねぇ」


「まぁ、西行ってみる?」


「国から逃げたなら西に行かないもんね」


「…いや確かにそうっちゃそうだけど僕ら適当だなぁ…」


ということで、最後はなんか適当に西に行くことになった。西にあるのはセアト村とオルユ村。セアト村は一番近いのであえて避けて、オルユ村はウォーリアに近いが、主要街道から外れている。だから、まだ見つかりにくいオルユ村に向かう。



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