1話
小説なのでキャラ一人ひとりわかりやすいように、結構誇張して書いています。
えー、突然ですが、皆様こんにちは。過労でぶっ倒れたのでベッドから失礼いたしますね。
あぁ、私が誰かって?そうです私が静岡国です。
少しばかり愚痴を吐かせてください。拒否権はこれを読み進めている限りはありません。
私、死んで転生したらスライムや、悪役令嬢ではなく、国の化身に転生した者です。まあ、体は人間の体と大体同じなので、仕事をしすぎるとぶっ倒れますね。老化や死ぬことほぼほぼないですけど。
まぁ、別に私転生はいいんですよ?元日本国民で、普通にライトノベル好きだったし。
でもさ!?私、国に転生とか聞いてないよ!?しかもその国自分の故郷がでっかくなっただけのやつだし!もう少し特別感あるやつにしてほしかった!!確かに、自分の故郷だから思い入れはあるけど!!でも、歴史の教科書の最初からは流石にないでしょう!?ハードモードが過ぎますって神様!!私社会の点数真ん中ぐらいだったから、歴史も詳しくわからないし、政治だってよくわからなかったし!!
まあ、なってしまったものは仕方がない。色々あれこれやって約二千年。前世の近代的な『スマホ』などができてビルもたった。(都会のみ)魔法のちからも借りて他の星へ行って貿易もできるようになった……のは普通に昔からもできていたなぁ…向こうで言う、船とか飛行機みたいなのが魔法で他の星へとひとっ飛び!!、とは言えないけど時間をかけて行くことが可能だ。
大体こんな感じで地球と似たような世界だけど、なんとなく違う。歴史もなんとなく一緒だけど、細かく見るとなんか違う。日本列島の形は同じだけど、大きさが違う。
なんとなく違う世界で生きている私。これからどうなっちゃうの〜〜〜!?
☆次回 山梨死す、デュエ◯スタンバイ!!!
「勝手に俺を殺そうとするな」
「どちらかと言うとお前のほうが次回死にそうだが?」
「あっ山梨に長野。来てくれたんだ〜!うれしー」
「りんご」
気づいたら二人の男が部屋の中にいた。
一人は私の頭にチョップをしたガタイのいい男。
もう一人は「ん」とカゴいっぱいの、真っ赤なりんごをベッドの近くの棚におく高身長、長髪の男。
「ありがとー!長野のりんご甘くて美味しいんだよね〜」
「おい、俺を無視するな!」
肩をグワングワンと揺さぶっているのは元山梨県民、現山梨国の化身で、りんごを無言で剥いているのは元長野県民で、現長野国の化身。
ふたりとも性格が似ているせいでわかりにくいと思うけど、正論で論破してくるのが長野で、私によく突っかかって来るのが山梨です。
「てか、珍しいね?二人ともこっちに来るなんて」
「当たり前だろ。同盟国が過労でぶっ倒れて救急搬送なんて。お前が死んだら輸出入の予定が狂う」
「本当に、なんでそう倒れるまでやるんだ!少しは自分の身体の言うことを聞け、阿呆岡!」
「ねぇ、なんか山梨口調荒すぎじゃない?いつもはもう少し優しいじゃん?」
「お前のことが心配だったんだろ。ん、口開けろ」
「はーい」
「誰が、誰のことを心配したって?」
ツンツンではなくドスドスとりんごを頬張っている頬をついてくる山梨。りんごが食べにくいから、やめて。長野は爪楊枝に兎のりんごを刺してスタンバってる。うん、りんごがうまい。
山梨は昔からここまでじゃなかったけど、負けず嫌いな所があったからなぁ。いつからだったかな?
ああ、そうだ。静岡か山梨どっちかに富士山を渡そうと東京が悩んでいた時に、山梨がめちゃくちゃプレゼンしたみたいで、廃藩置国の最終確認の地図で富士山が山梨側に行ってたなぁ。まあ、その後静岡国にいる県の化身たちがブチギレて山梨に勢いで宣戦布告して戦争になりかけたのを東京と長野が止めたんですよ。
東京は急いで地図を作って富士山をどちらのものでもないようにして、長野は興奮していた山梨と私を掴んで海に放り込んで強制的に頭を冷やさせられたっていう過去がありましてね。
多分これが原因ですよね〜。富士山を手に入れるために必死にやったのに結局なかったことにされましたから。
「山梨のこれって富士山のアレのせいかなぁ?」
「多分それだろうな。元々の性格に油が塗り込まれて高速回転してるんだろ」
「そっか、ごめんね山梨?」
「お前ら本当に嫌いだ…!」
「?でも、好きでしょ?知ってるー」
「嫌いだったら同盟抜けるか?」
「こういうところだよ…!」
ドスドスと頬をつつくのをやめて天を仰いだ山梨をりんごを食べながら見守る私。りんごを私につつきながら見守る長野。
そろそろ腹がりんごではち切れそうになってきたのに、いつになってもりんごが食べ終わらない。長野が食べ終わった瞬間に口に入れるから、全然終わらない。いったいどれだけ兎りんご作ったんだろう?
「長野、りんごくれるのは嬉しいんだけど、ちょっと量多くない?お腹の中全部りんごになるんだけど。」
「じゃあこれが昼飯だな」
「え、ちょ、ちょっとそれは困る。うちっちの冷蔵庫の中、魚がめちゃめちゃあるから消費しないといけないんだけど」
「それは俺もそうだ。だからこうやって消費させてるんだろ」
「まって、私消費要員?私よりも山梨のほうが食べると思うけど?」
「俺のところも果物死ぬほどあるからな。いらん」
「だから、食え」
「もごっ」
りんごが無くなったらまたりんご。明らかに過労でぶっ倒れた国に食べさせる量じゃない。そう思ったが、りんごが口の中にリズムよく入ってくるため言葉にすることはできなかった。結局カゴに入っていたりんごを全部食べさせられた静岡国であった。




