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美少女がいないラブコメ  作者: トロマン
始まりの予感
6/8

夢の帰宅部生活

帰宅部は最高だぜ!

残りの授業も終わり、遂に委員会の時間がやってくる。

本来ラブコメ主人公たるもの、最初は、帰宅部かつ、どこの委員会にも所属していない状態でなければならない。

しかしながらそれは、無気力な青春時代を送っているということでオーディエンスたちに親近感を抱いてもらうためであり、ブスばかりいる環境に生きていることにより、親近感(同情)と好感度(同情)が爆上がってる俺には関係ない。

そして何より、俺はすでにラブコメイベントを消化していた。


「む、高橋、ここにいたのか。一緒に行こうと君の教室まで呼びに行ったのだがな。まさか、先にここに来ているとは思ってもいなかった。さすが、私の認めた男だな!」


このブスと。



あれは、ちょうど一年前のことだったか。

この高校に入学したばかりの俺は、当然ながら、期待に胸を躍らせていた。


「(中学の頃は周りにブスしかいなかったが、高校でなら、俺の夢は叶えられる!)」


中学の三年間を無駄にし、残された青春はあと三年。それを越えた先にあるのは、若さをはき違えた軽犯罪、ヤリサーでの乱◯パーティー、未成年との淫行。そしてその後には、牢獄で鎖に繋がれるか、労働者として搾取される生活だけだ。


「(今しかないんだ!)」


人生で一回きり。これを逃せば、二度と回ってこないチャンス。

青春を成功させたかどうかは、受験や就職にも影響する。ここで敗北者となったものは、いつまでも敗北者のまま。逆に勝利したものは、人生の勝ち組が決定している。少なくとも、青春は盛者必衰の理を表さないのだ。


自らの目的を再確認し、俺は一歩踏み出す。

俺の青春はここからだ。


「そこの希望に満ち溢れた顔をしている君!風紀委員にならないか」


すみません、ここじゃなかったです、




そのあとも、この女はことあるごとに勧誘してきた。

最初の頃はもちろん断っていたが、


「風紀委員に入るのなら、なんでもしてやるぞ!もちろん、あんなことやこんなことも可だ」とか

「風紀委員に入らないのなら、君が私のことを襲ったと言いふらすぞ」とか

最終的に「別に風紀委員にならなくてもいいが、せめて、私の処女だけは奪ってくれないか」と言われ、マジでキモかったので、仕方なく承諾した。


「君が入ってから委員会の活動はより活発になり、ますます学校の風紀は整ってきたな。はっはっはっは!」


別に委員会に入ること自体には大した問題はない。だが、それが風紀委員会とかいうハーレムの敵みたいな委員会だったことと、


「うん?私の顔に何か付いているか?もしそうなら、早くペロペロして取ってくれ。そうでなくてもペロペロしてくれ」


なにより、我らが委員長が、性格も顔もキモい悲しい女だったことが問題だ。


ではルックス診断を始めよう。

では良いところから挙げよう。人間誰しも、なにかしら良いところを持っているものだ。それはもちろん、ルックスにも当てはまる。

まずはまつ毛。他の人と比べて長い。以上だ。

それでは悪いところ。悪いところと言っても、それは一つの特徴であって、裏を返せば美点であるとも言える。だからぜひ、それが美点なのか汚点なのか、たくさんの人に判断して欲しい。色んな意見を参考にして、私も評価を下したいから。

まずは鼻。穴がデカく、本体もデカイ。男らしさを感じる。次に目。一重で、なのに厚ぼったい。重たく持ち上がる目がセクシー(棒)。唇は薄く、めちゃくちゃ紫色。幸薄そうで、なのに美少女じゃないなんて、本当に不幸な人で素敵(嘘)。


「おい、ペロペロするのか、レロレロするのか、あるいはハムハムされるのか、早く決めてくれないか?もう随分待ったんだが」


変態なのは美少女にしか許されないけど、委員長はあまりにも可哀想な子なので、僕は許してあげるんだ〜(慈愛)。その代わり、このキモい女のイベントが発生しなくなるといいな〜、なんて思ってないよ(慈愛)。ただ、彼女が来世では幸せになるといいな〜(慈愛)、親切な僕が転生させてあげよさせてあげようかな(慈愛)、と思ってるだけだよ(慈愛の塊)。








ハムハムされそうになったので、全力で帰宅した。

























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