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花飾りの思い  作者: 宇佐山彩葉


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7/11

後7日。彼の行方と花飾りの思い

読んでいただきありがとうございます。

 3人は暗い洞窟をただ進んでいく。今3人のいる洞窟は一面を黒く湿った苔で埋め尽くされていて、所々にポツポツと光源がわりのきのこがあるだけだった。

「本当にここにヒイロがいるんでしょうね?寒い。」

「本当だぜ。嘘だったらかわい子ちゃん。紹介してもらうぞ。」

『ええ間違いございません。入り口付近に洞窟に入れなかったヒイロ様の使役している魔物達の姿がございましたから。」

「確かに。」

「魔物の目を盗んで入るの大変だったわよね。」

3人は同時にため息をついた。

「この奥に何があるって言うの?」

『先代魔王のざんし、いわばおならのようなものでございます。』

「あーおなら、しばらく匂いが残って臭いのよね。ってなんでおなら!?」

魔力ちからも臭いもどちらも同じ残るとなんか嫌なのでございます。」

「確かに・・・って言ってる場合か!」

「なんかあんたも言うようになったな。」

「いえいえ。皆様方に比べたら私なんぞまだまだでございます。』

そうこうしているうちに3人は洞窟の奥にたどり着いた。

『ここはそっと様子を見たほうが・・・。」

「こらっヒイロ今までどこにいたのよ!!」

 ソフラは提案するもニーナは止まらない。

「しょうがねえな。」

 ブロウとソフラはニーナの後を追った。

 3人が広場に突撃するとヒイロと魔物達は何かの機械を取ろうとしていたところだった。

「へっ!?

 んが!?

 ピィ!?

 ガー!?」

 ヒイロと魔物達は突然現れた3人の姿に驚き固まって、そのままずっこけた。

 機械はブロウに向かって飛んでいく。

「嘘だろう!?」

『これはいけない。ニーナさん。魔法の玉をこれに向かって打ってくださいませ!」

「え!ええっ。魔法の玉よ。」

 ニーナが呪文を叫ぶ声と合わせてソフラは隠し持っていた小さな時計を放り投げる。

『止まれ!』

 時計が機械に触れるや否やぴたりと止まる。

『ふう。助かりました。なんせ私には魔力がないので、アイテムがあっても起動しないところでございました。』

「たっ助かったぜ。ありがとな、ソフレ。」

「無事で良かったよ。」

「私には?」

[ありがとうございます。ニーナさん。]

「別にあんた達のために頑張ったわけじゃないわよ。」

ニーナはふんと横をむく。

「それじゃあ僕はこれ・・・で。」

 3人を残してヒイロは立ち去ろうとする。けれど従魔の筈の虎型魔物に引っ張られ止められた。

「こらっトラゴロウ、やめないか!」

「ガウっガウガウ。」

「え!ちゃんとお友達と仲直りしたほうがいいって?」

「ガウ!」

「良いんだ。彼らは勇者じゃない僕はいらないから。それじゃあまたどこかで。」

[こらっ、ヒイロ!]

その瞬間、ニーナとブロウの渾身の一撃が炸裂した。途端ブロウはその場で眠りだす。

「私たちがいつ貴方をいらないって言った?勇者じゃないから?人からちやほやされないから?ふざけないで!私達のパーティには貴方が必要なの!ただそこに居てくれるだけでいいのよ!4人で一緒に居られるなら、草むしりだろうと何でもやってやるわよ、」

「そうだぜ。ヒイロ。俺たちはパーティだ。弱っちい頃からの仲だ。今更見捨てたりしねえよ。」

「ありがとう。そしてごめん。」


「それにしても何だこれ?」

「ドワーフの遺物?」

「ああこれは・・・。」

『いいえ。あれは異世界から来た先代勇者の残した道具、センプッキ!』

「センプッキって?」

『何でもあの武器に魔力を貯めて羽根を動かし、魔力ちからもおならもどっちも綺麗。嫌なにおいも5秒でさようなら^でございます。』

「ん?なんで普通に魔法で風を起こせばよくない?」

『まあそう考えるのが普通なのでございますが、先代勇者は魔法が使えなかったそうでございます。その代わり先代勇者もまたヒイロ様と同じ魔物に好かれるタイプの人だったとお聴きしております。』

「先代勇者・・・」


『このセンプッキで彼女の周りを覆っている先代魔王の悪しき魔力を吹き飛ばし、世界を救っていただきたいのです。』

「それなら自分で助けたらいいじゃない。」

『それは無理なのでございますよ。私の蔓では彼女に触れられない。』

「ん?」

「それってどう言うことなんだ?」

「・・・・・・」

『前に枯れかけの時に命を救われたことがあるとお伝えしましたが覚えておいでですか?その時に彼女を後に来た方に言われたのです、そんな人型にもなれないものなど放っておけと。だから私は彼女に触れられない。』

「そんなことは・・・」

「ない・・・・ぐ」

ソフラは蔦で二人をぐるぐる巻きにした。

『ないとは言わせません!ずっとずっと頑張ってきたのです。頑張って人型になろう、認められようと頑張って、でも駄目で。言葉遣いだって本を読んで練習して・・・・』

「すみません。その言葉遣いはちょっと。」

「なんか合ってないし。変だし。どっかの貴族についてる従者みたいだ。」

『従者?問題ないのでは、私は彼女と、』

「ちょっと黙りなさーい!良いことソフラ、あんたは彼女と友達になりたいのよ!」

『友達?友達って?』

「友達ってのは一緒にいると楽しくて、その子の側にいたいって、そこのためなら何でも頑張れる子のことよ。対等なのよ!そんな言葉遣いじゃ駄目だわ。」

『対等、友達、なりたい。彼女と友達になりたいツル。』

「それにあんたの宿主、ミルクだって。あんたの友達になれるわ。」

「ミルクも?なれるツルかな?」

「きっとなれるぜ。」

「それに俺達はもう君の友達だ。」

 と・も・だ・ち。ソフラは心の中で何度も繰り返す。彼女の為に頑張るオイラにできる?うん。頑張る。

「彼女の元に急ぐツル!」

「でもセンプッキが・・・」

「止まっとるな。」

「どうすんのよ。」

今4人と数匹の前には、空中に止まったままの機械、センプッキがある。

「どうやってこんなもの持ってくのよ!」

「大丈ツル!オイラに良いアイディアがあるツル。」

ソフラは、鼻で息を吐き胸を叩いた。

「良いアイディアって一体何だ?」

「題しましてアイテム止めて、そのまま持ってく!」

「え!」

「何だって!」

「それってつまり。」

「文字通り時計を止めてオイラの蔓で受け止めそのまま持ってくるツル!」

「蔓で受け止めるって、出来るなら」

[はじめからしろよ!

     してくれ!

     しなさいよ!]

『ごめツル。』



 









チュウチュウ、作者の裏話3回目でちゅ。作者は、すのソフラの口ぐせを考えるのに苦労したそうでちゅ。

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