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Manipulated Intelligence Agent ~皇帝によって操られた諜報員たち……~  作者: 11月 ミツシ
第6章、【とりま銀行からお金引き出してくる】
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第6章4話

 ジりリリリ


 非常ベルに似たベルが機内に鳴り響かせた。別に機体に異常を知らせるために鳴り響いたアラームではなくその際のアラーム音は『警告、電気系統●●が異常を示しています。』などが流れるので、このような音はならない。

 その鳴り響くベルは伍長達のいる場所にも鳴り響く。そこは貨物室の最後尾、カーゴドアと呼ばれる場所だった。カーゴドアが徐々に開いていく。

 この機体は前述のとおり、C-5をベースにス連の現代科学技術で民間用に作り上げた機体であるが元は輸送機、物資や車両などを運ぶための貨物室は今もなお存在している。

 この機体の利点としては、カーゴドアが広々としているのもあるので、空挺車両の試験効果や空挺部隊の降下訓練などにも使われている。 

 つまり、彼らが貨物室……しかも物を出し入れするカーゴドアになんのようできたかは、大体わかるはずだ。


「なぁ……本当にやらねばならないか?」


 ためらいを隠せない伍長。その額からは脂汗が滲み出している。


「何言っているんですか? 方法はこれしかありません、諦めてください」

 

 ルーズルートは何やら重い装備が入っている巨大なリュックサックを背負いゴーグルをつけ何やらつなぎらしき服を着ている。

 そう、伍長達が最後尾のカーゴドアにいる理由、それは”400㎞上空からパラシュート降下し、降下地点まで無事に着地せよ”という任務があるからである。いや……任務というかもともとそういう手はずで地上に降下する予定だった。

 高度400mでも1万4000mでもない。400kmである。

 まぁ、どこかの陛下と違ってパラシュートを付けることは義務付けられているのだが……。普通に降下すれば紫外線やら酸素やらによって体に悪影響をもたらすので、よいこは絶対にやってはいけないことなのだが、ルーズルートはそんなものお構いなしに準備を淡々と進めている。


「いいですか伍長さん。酸素ボンベとつなぎはきちんと来てくださいよ。それを着ないとここから降下できなくなりますから……」

「それはさっき聞いたからわかっているのだが……。なぜ400kmから降下する必要がある!?」


 悲鳴にも聞こえる声を伍長は上げた。


「あのですね? 別に4000mから降下することもできなくはないんですよ?」

「なら、そうすれば……」

「伍長さん、考えてもみてください。敵の領土……しかも本土ですよ? 本土の防衛をおろそかにする敵さんがどこにいますか? 基地から音速機が近づいてきて容赦なく発砲され、市街地から隠れた対空砲や対空ミサイルがバンバン飛んできて……。そんな場所に攻撃、迎撃能力が一切ない輸送機が生きて帰れるとでも思いで?」

「そ、それは……」


 つまり、4000mからの降下よりも400kmからの降下のほうが安全だということである。

 ペルシアント惑星王国空軍機は地球の軍事バランスでいうと、ス連が米軍に位置付ければ印軍(インド軍)あたりに位置するだろう。 

 序列的に見れば4位。

 意外と見るかはその人によるが、実はこれでも結構低いほうなのである。

 大体上位は常任理事国が埋めるのだが、それでもトップを独占するス連とツ合公国と比べてみれば低い。言い換えればス連などの軍事力が異常すぎるともいえる。

 その格差とは、一般人が武器なしで戦車を撃破するぐらい……。それは格差というのか?


「いいですね? そろそろ降下地点ですよ! つなぎは着ましたか? 酸素ボンベは付けましたか?! パラシュートは忘れてはいけませんよ!」

「どこにパラシュートを忘れる輩がいるんだ……」

「えっ? いましたよ? あなたがよく知っている子供に……」

「子供? 子供、子供……、陛下のことか!? ってかあれ、パラシュート忘れていたの!」


 衝撃的な事実を知ってしまい、冷や汗をかいた。

 ちなみに、あの時フェルトさんはガチでパラシュートという存在を忘れていたらしい……。


「あっ! 降下地点です! 行きますよ! せーのぉ!」

「ちょ! 待てええええええええええぇぇぇぇぇぇっっっ!」


 ルーズルートは伍長の手を無理やり引っ張って、カーゴドアから勢いよく飛び出した。

 伍長は止める暇もなく連れ出されたため、危うく酸素ボンベを加えるのを忘れて窒息しそうになったが、絶叫が止まらない口に押し込むように取り付けた。

 なおここからは酸素ボンベ装着のため、きちんとしゃべることができないため、翻訳でお楽しみください。なお伍長さんたちは、相手のしゃべった内容は知りません。


「むご! むごごご!(おい! 何をする!)」と伍長

「も? もごごごごご?」(え? なんですって?)とルーズルート

 

 体の体制をやや下向きにし、少し先にいるルーズルートの横に並ぶように移動する。

 

「むごむむごごご む? むごごむごごごむおが?(まあいいだろう。で? どこに降下するのだ?)」

「も? むごごご? ……もぅ! もごごむごごごもご?(え? なんです? ……あぁ! 降下地点ですか?)」


 な、なぜ伝わったのだろうか?……。翻訳した中の人が驚愕を隠せなかった。

 



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