第十話 季節が動くんよ
◆季節が政務殿の梁を揺らす
政務殿の天井では、
龍紋の梁に春の光・夏の熱・秋の影・冬の冷気が
順番もなく走り回っていた。
兵卒「……政務殿が……季節で遊んどるんです……!」
太后「遊ぶんかい!!」
剛明「……龍紋の梁が……季節で……はしゃいでおります……例は……ない……!」
太后「ないんかい!!」
◆春秋の薄花が季節を呼ぶ
薄花の袖がふわりと広がるたび、
春の花びらが舞い込み、
秋の影が柱を揺らした。
薄花「……春の気配が……遊びに来ています……秋の影も……一緒に……」
玲音「春欄と秋欄が同時に埋まりまして……記録帳が……二季の激突で破損しました……!」
兵卒「破損……!」
太后「破損なんかい!!」
白露「…………季節……です……」
天華「ほいじゃけぇ破損したなら破損したままでええんじゃ!! 自然じゃけぇ!!」
蘭花「ふふふ……姫様、流石です……破損の巡りすら……姫様に従っております……」
剛明「従っとるんかい……!」
兵卒「従ってるんですか……!?」
太后「全員で乗っかるんじゃないんよ!!」
◆冬の静が降りる
政務殿の梁が季節で揺れる中、
冬の静を補佐する新たな存在──白露が姿を見せた。
琴雪が琴を弾くと、
冬の静が梁を伝って政務殿に薄く降りた。
白露「…………冬……です……」
玲音「冬欄が……冷気で……凍りつきまして……記録が……読めません……!」
兵卒「読めない……!」
太后「読めんのんかい!!」
天華「ほいじゃけぇ読めんかったら読めんままでええんじゃ!! 自然じゃけぇ!!」
蘭花「ふふふ……姫様、流石です……読めなさすら……姫様に従っております……」
剛明「読めなさも従っとるんかい……!」
◆天華の跳ね自然が季節を祭る
天華「ほいじゃけぇ!! 季節が来たなら季節を祭ればええんじゃ!! 自然じゃけぇ!!」
玲音「祭り欄が……存在しません!!」
太后「存在せんのんかい!!」
蘭花「ふふふ……姫様、流石です……欄の不存在すら……姫様に従っております……」
白露「…………欄……です……」
兵卒「欄……!」
剛明「欄なんかい……!」
天華「ほいじゃけぇ欄がなかったら欄なしでええんじゃ!! 自然じゃけぇ!!」
太后「自然なんかい!!」
玲音「自然欄を……新設します……!」
太后「勝手に新設するんかい!!」
白露「…………自然……です……」
蘭花「ふふふ……姫様、流石です……」
剛明「流石なんかい……!」
◆四季が政務殿を完全に遊ぶ
春の花びらが梁に積もり、
夏の光が柱を照らし、
秋の風が帳を揺らし、
冬の雪が薄く舞い降りる。
兵卒「政務殿が……四季で遊園地状態です……!」
太后「遊園地なんかい!! 政務殿は政務する場所じゃ!! 季節が遊ぶ場所じゃない!!」
天華「ほいじゃけぇ置けばええんじゃ!! 自然じゃけぇ!!」
太后「遊具を置くなと言っとるんじゃ!!」
玲音「置いたら……欄が……増えます……!」
剛明「増えるんかい……!」
白露「…………季節……です……」
◆季節が城全体へ漏れ始める
政務殿の扉が開くと、
春の花が中庭へ流れ、
夏の光が城門へ伸び、
秋の風が回廊を走り、
冬の雪が屋根に薄く積もった。
兵卒「城全体が……四季で遊んどるんです……!」
太后「城全体なんかい!!」
天華「ほいじゃけぇ広がったなら広がればええんじゃ!! 自然じゃけぇ!!」
◆ 爆発点
玲音は記録帳を抱え、震えた。
玲音「城外欄が……季節ではしゃぎすぎて爆破しました!! 記録できません!!」
兵卒「記録できんのんですか……!」
太后「できんのんかい!! 爆破して記録できんってどういうことなんよ!!」
白露「…………爆破……です……」
天華「ほいじゃけぇ爆破したなら爆破したままでええんじゃ!! 自然じゃけぇ!!」
太后「自然なんかい!!」
玲音「自然欄が……復活して……無限に増え続けています……!」
兵卒「復活……!」
太后「復活なんかい!! 増え続けるなと言っとるじゃろうが!!」
白露「…………増え……です……」
天華「ほいじゃけぇ増えたら増えたままでええんじゃ!! 自然じゃけぇ!!」
剛明「増えたままなんかい……!」
牧玄「……生活が……完全に……祭りになります……」
太后「祭りになるなと言っとるんじゃーーーっ!!」
──季節は、
城外へ向けてさらに増え続けた。
祭りとかした季節は城下町へ達するかもしれない。




