第二十話 剛明が崩壊なんよ
太后が突然思いついた会議はすでに中盤で崩れきっていたが、 誰も止められないまま、さらに深い地獄へ落ちていった。
太后「……ほい、最後に“自然の心”なんよ。」
兵卒
「出んのんよ!!
心は勝手に自然にならんのんよ!!
心を持つんは人のほうなんよ!!」
天華「ほい、自然に通じるんよ!」
蘭花「心通……“天心通の理”でございますね……」
薄花
「……心が触れる瞬間、
まるで世界が小さく息をしておるようでございます……
静の中に、ひとつの祈りが生まれるんよ……
……美しゅうございます……」
兵卒
「出んのんよ!!
心は勝手に息せんのんよ!!
通じるんは会話のほうなんよ!!」
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文官は泣きながら巻物を開いた。
文官「自然とは……“心を持たぬ万物の流れ”……」
蘭花「心を持たぬ……“無心通の儀”でございますね……」
薄花
「……心なき流れが揺れるたびに、
まるで空気が小さく震えるようでございます……
静の中に、ひとつの物語が生まれるんよ……
……美しゅうございます……」
理策「お知らせします。“心通”は認知です。自然とは一致しません。」
静策「……心は……静ではありません……」
礼珠「心が通じたら礼を交わすべきでございます……」
兵卒「三方向から補足が来るんよ!!」
文官「わたしの巻物が……自然に泣いている気がします……」
兵卒
「出んのんよ!!
巻物は勝手に泣かんのんよ!!
泣いとるんは文官殿のほうなんよ!!」
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太后は深くため息をついた。
太后「……自然は……心の外にあるんよ。」
剛明
「つまり自然は“心外無心”なんよ。
心の外に心がない状態で、心があるように見える心の外側の心……なんよ。」
兵卒
「出んのんよ!!
心の外に心は勝手に生まれんのんよ!!
説明が難しすぎるんよ!!」
理策
「お知らせします。剛明様の理論は“心の外側に心を仮定する矛盾構造”です。
自然とは一致しません。」
兵卒「補足するんよ!!」
牧玄「……心の外に心は……ないんよ……」
兵卒「意味わからんのんよ!!」
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天華は胸を張った。
天華「ほい、自然に空が、うちを褒めるんよ!」
蘭花「空誉の法……?」
薄花
「……空が揺れるたびに、
まるで世界が小さく息をしておるようでございます……
静の中に、ひとつの祈りが生まれるんよ……
……美しゅうございます……」
剛明
「空は“褒心無声”なんよ。
褒める心が声を持たずに褒める心の形を取る状態なんよ。」
兵卒
「出んのんよ!!
空は勝手に褒めんのんよ!!
褒めるんは人のほうなんよ!!」
理策「お知らせします。剛明様の理論は“褒める心の無声化”です。
自然とは一致しません。」
静策「……褒めるは……静ではありません……」
礼珠「褒められたら礼を返すべきでございます……」
牧玄「……空は……褒めんのんよ……」
兵卒「意味わからんのんよ!!」
天華「ほい、自然に褒められたんよ!」
兵卒「褒められとらんのんよ!!」
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琴雪が静かに目を開いた。
琴雪「……自然は……静かに……ただ流れるだけですよ……」
薄花
「……流れが揺れるたびに、
まるで心が小さく息をしておるようでございます……
静の中に、ひとつの物語が生まれるんよ……
……美しゅうございます……」
静策「……流れは……音が……ない状態です……」
兵卒
「出んのんよ!!
流れは勝手に息せんのんよ!!
息するんは生き物のほうなんよ!!」
天華「ほい、自然に流れたんよ!」
剛明
「それは“流心静在”なんよ。
流れの心が静かに在る状態なんよ。」
兵卒
「また出たんよ!!
心が静かに在るとか難しすぎるんよ!!
わしの心が静かに壊れとるんよ!!」
理策
「お知らせします。剛明様の理論は“流れの心の静的存在”です。
自然とは一致しますが、姫様の言葉とは一致しません。」
兵卒「えぇ、一致したけど一致してないんよ!!」
礼珠「流れには礼が必要でございます……」
兵卒「必要じゃないんよ!!」
蘭花「流礼の儀……?」
兵卒「儀式を増やすな!!」
牧玄「……流れは……自然なんよ……」
兵卒「正しいんよ!!」
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太后はさらに深くため息をついた。
太后「……次は“自然の声”なんよ」
兵卒
「出んのんよ!!
声は勝手に自然にならんのんよ!!
声を出すんは人のほうなんよ!!」
天華「ほい、自然に声が、うちを呼ぶんよ!」
蘭花「おぉ、声通の法……でございますね!」
薄花
「……声なき呼びかけは、
まるで空気がそっと震えるようでございます……
静の中に、ひとつの祈りが生まれるんよ……
……美しゅうございます……」
剛明
「それは“声心無響”なんよ。
声の心が響かずに呼ぶ心だけが残る状態なんよ。」
兵卒
「意味が分からんのんよ!!
心が響かんとかどういうことなんよ!!
わしの心が響いとるんよ!!」
理策
「お知らせします。剛明様の理論は“呼ぶ心の無響化”です。
自然とは一致しません。」
静策「……声は……静ではありません……」
礼珠「呼ばれたら礼を返すべきでございます……」
牧玄「……声は……自然ではないんよ……」
兵卒「意味わからんのんよ!!」
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文官はついに泣き崩れた。
文官
「自然とは……“声なき理”……
声が……ないから……自然……なのに……」
天華「ほい、自然に声が出たんよ!」
兵卒
「出んのんよ!!
声は勝手に自然から出んのんよ!!
出とるんは天華様のほうなんよ!!」
剛明
「天華、それは“声外自然”なんよ。
声が自然の外側に出ることで自然が声を持つように見える状態なんよ。」
兵卒
「もう無理なんよ!!
自然の外側に声とか意味分からんのんよ!!
わしの声が自然に大きくなるんよ!!」
理策
「お知らせします。剛明様の理論は“自然の外側に声を仮定する矛盾構造”です。
自然とは一致しません。」
牧玄「……声は……自然ではないんよ……」
兵卒「意味わからんのんよ!!」
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天華はさらに暴走した。
天華「ほい、自然に全部、うちの味方なんよ!」
蘭花「流石姫様。味礼の儀でございますね……」
薄花
「……味方の心が揺れるたびに、
まるで世界が小さく息をしておるようでございます……
静の中に、ひとつの祈りが生まれるんよ……
……美しゅうございます……」
剛明
「それは“味心自然”なんよ。
味方の心が自然の形を取ることで自然が味方になる状態なんよ。」
兵卒
「出んのんよ!!
自然は勝手に味方にならんのんよ!!
味方するんは人のほうなんよ!!」
理策
「お知らせします。剛明様の理論は“味方の心の自然化”です。
自然とは一致しません。」
静策「……味方は……静ではありません……」
礼珠「味方になったら礼を交わすべきでございます……」
牧玄「……自然は……味方ではないんよ……」
兵卒「さらに意味わからんのんよ!!」
剛明「天華、自然は味方じゃないんよ!!」
天華「ほい、自然に味方なんよ!」
兵卒「味方じゃないんよ!!」
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太后は杖をコツンと鳴らした。
太后
「……ほい、もうええんよ。
自然の意味は……ここまでで十分なんよ。」
兵卒
「十分すぎるんよ!!
わしの心が自然に壊れとるんよ!!」
太后はゆっくり立ち上がった。
太后
「次で“自然の正体”を聞くんよ。
これが最後じゃ。」
兵卒
「最後なんよ!!」
――自然は◯◯◯◯◯なんよ
へ続く。




