71.超晩成勇者の成り上がり
雪の使徒の3人が瑛沙の東翼に合流して、10カ月がたった。
稲刈りも終わり、豊作の秋。
姫路城周辺では、祭りの囃子が聞こえてくる。俺達が攻略を進めることで、お城周辺の生活には日常が戻ってきているようだった。
「ヨーイヤサー!」
どういう意味だろ。
とうとう姫路城本丸の最終ステージまで来た。
姫路城の6層(地下も含めると7層)の最上階まで来ると、ボス【カンベエ君】が現れる。
カンベエ君を倒すと、その奥に長壁神社が現れてその祭壇に取り憑いている九尾の狐が、裏ボスとして現れるのだ。
コイツが、姫路城をダンジョン化させている元凶なのだろう(近くの神社の偽ユキちゃんみたいなものらしい)。
【カンベエ君】を倒した後、自家製の煎餅を食べながら小休止。
「これ美味いよな。いくらでも食べられるし、魔力回復までついてるなんてな!」
東悟がボリボリと食べながら言う。お前、魔力いらんだろ!まぁ、良いけど。
「今年は、もち米も増やしたからな、いっぱい作れるぞ!」
「ふふっ。楽しみね!」
翼も笑顔だ。
「じゃあさ。餅つきするからみんなも来てくれよな!」
「私も行っていいのかしら……?」
沙織……。なんかよくわからないけど、パーティに合流してから、避けられてる気がするんだよな。
「良いに決まってんじゃん」
笑顔で答えたのだが……。
「やれやれ。次はアヤツか……」
「そうですよね。沙織さん……。もう!エイガさんのバカ!」
……ユキちゃんとシーナちゃんが、何故か俺をディスっている?
「アヤツらの場合、エイガだけじゃないのが厄介じゃな。サオリも相当こじらせておる」
「そうですよね。私は良いですって言ったのに伝わってないし……」
「まあ、狐退治したら考えるかの」
「まったく、世話の焼けるダンナ様ですよね!」
……何の話だ?
俺にどうしろと……。
◇
結論から言うと、九尾の狐はもはや俺たちの敵では無かった。
翼が攻撃を受け止め、シーナちゃんが敵の足止め、ユキちゃんのデバフとサオリのバフでステータスでも優位に立ち、東悟の一撃で決まってしまった。
タメた俺のバスターショットは?
と思ったら、トドメを刺しきれていなかったようで、妖狐が動き出した。
タメきって破壊力マックスの俺のバスターショット「妖怪斬」でトドメを刺し、超級ダンジョンクリアとなった。
「やったな!」
「うん。とうとうやったよ!」
みんなでハイタッチして、喜びを分かち合う。
俺も強くなれたし、素晴らしい仲間にも巡り会えた。
本当に良かったよ。
超級パーティ【瑛沙の東翼】
【東藤沙織】
聖女
レベル:65
戦闘力:72
持久力:100
魔法力:147
魔力量:107
【蔦谷翼】
聖騎士
レベル:70
戦闘力:122
持久力:120
魔法力:106
魔力量:105
【高橋東悟】
侍
レベル:73
戦闘力:152
持久力:155
魔法力:66
魔力量:75
【三雲瑛雅】
レベル:55
称号:勇者
戦闘力:135
持久力:110
魔法力:135
魔力量:110
器用さ:S
運:S+
【椎名薫】
レベル:55
称号:くノ一
戦闘力:122
持久力:145
魔法力:92
魔力量:92
器用さ:S+
運:B
【ユキ(実体モード:年齢=レベル)】
レベル:20
称号:ダンジョンマスター
戦闘力:60(+3)……[幽体:20]
持久力:75(+3)……[幽体:25]
魔法力:160(+6)……[幽体:200]
魔力量:134(+6)……[幽体:67]
いつの間にか、俺達はこの世界での最強パーティ……人類最高戦力になってしまっていた。
クソ雑魚勇者と呼ばれた日々さえ懐かしいな!
この物語もあと2話になります。
今更ながら、ステータスの持久力ってなんなんだろう⋯。
これ設定した時は、探索の継続能力としての意味を持たせていたんですが⋯。
うまく使えなかったですね。パワーとかスピードとかにしたほうがよかっただろうか⋯。




