59.上級ダンジョン攻略中
雑魚敵には【乱斬丸】。
ボスなんかの強敵には【勇将牙】!
雑魚敵が湧くボス戦は二刀流。
真・勇将牙を手に入れた俺に、もうこのダンジョンに敵はいないよ。
◇◇◇
第5層・猛獣ゾーンは雑魚敵すら強敵だったが、今の俺には足止めにすらならない。
シーナちゃんが牽制して、ユキちゃんがデバフで絡めた敵に――
【乱斬丸】「乱れ桜」: 全体攻撃スキル。
【真・勇将牙】「孤狼堕」: タメがいらない単体攻撃スキル。
これらを絡めて難なく倒していく。
◇◇◇
一つ大切なことが抜けていた。
姫路城西の丸ダンジョンで、女物の服をドロップした。
忍者の服である。
シーナちゃんに着せてみると、ピッタリでめっちゃ可愛い。巫女服も良かったけど、忍者装束の方が動きやすそうだし防御力も高い。
シーナちゃんの着ていた巫女服はユキちゃんが着た。
この服は元々ユキちゃんの服だ。手に入れた時、ユキちゃんは幼女だったので着られなかったのだ。
いやー、2人ともめちゃめちゃ可愛いよ。
こんな可愛い女の子2人とパーティ組めるなんて、世間の男どもからヘイトを集めそうだぜ。
あとは、ボンキュッボン姉さんがいれば最高なんだが……。
まあ、シーナちゃんもユキちゃんも育ってきてはいる……よね。いや、別にシーナちゃんは可愛いからそのままで大丈夫だよ。
(……大丈夫? 何がです?)
うぉっ!? 心の声が「絆の指輪」を通して漏れてしまったのか!?
(いや……シーナちゃん可愛いからって……)
(可愛い……。……なんだか怪しいですけど、まあ良いです)
なんか怒っているのか、ご機嫌なのか。
梅雨空の天気みたいだね。
いや、梅雨空だといつまでもジメジメとしてるから違うか。
◇◇◇
稲穂が青々と育つ梅雨明け頃。
俺たちは、この第5層のボス――ライオン型のボス【獅子丸】までたどり着いた。
獅子丸……。昔の忍者漫画の丸っこい忍者犬じゃない。3mはあろうかという化け物ライオンだ。
「とうとう来たね。これがダンジョンボスだろう」
「うむ。このダンジョンの形的に間違いないじゃろう」
「はい。気合いを入れます!」
「まあ、勇将牙のバスターショットが出せれば問題ないだろうが、油断はしないようにね」
「うむ!」
「はいっ!」
結論から言うと、このボスは思ったよりもずっと簡単に倒せた。
もう3人の息はピッタリ、タメを作りバスターショットを繰り出す!
ビーストバスター……違うなこれは、
「喰らえ! 『獣滅破斬』!!」
中級ダンジョンボス【オークキング】を倒した時に使ったスキル。
あの時よりもレベルが上がり、勇将牙の4倍効果もある。
一撃だとぉ!?
うん!一撃で倒せた。
これで俺も、いや俺たちも超級だ。
◇◇◇
……。
「倒したよな?」
2人もちょっと戸惑っているようだ。
ドロップも無ければ、ダンジョンコアも落ちていない。
ただボスだけが消えていた。
「む……エイちゃん! 来るぞ!」
衝撃波が来る。
俺は踏ん張って耐えたが、軽いユキちゃんとシーナちゃんは少し飛ばされていた。
「大丈夫か!?」
「はいっ!」
「馬鹿者! 前から目を離すでない!」
ユキちゃんに怒られちゃったけど、2人は自分以上に大切な存在なんだよ!
だけど、本当に目を離しちゃダメだった。
衝撃波の第二波をモロに食らってしまった……。
2人が吹き飛ばされた場所まで、俺も吹き飛ばされた。
ダメージもかなり負っている。
「エイガさん、どうぞ」
シーナちゃんが、回復にソラマメスナックを出してくれた。
「ありがと。パクっ」
減った体力は回復するが、ダメージは確実に蓄積する。
そして、3発目の衝撃波を耐えた先に――真の上級ダンジョンのボスが現れた。
さっき一撃で倒したはずのライオンが、山羊や蛇の頭、硬い甲羅まで生やして邪悪に融合進化していやがる……!
衝撃波を放ち、火を吐く化け物。コイツはただのキマイラじゃない。
【動物園ダンジョン・第5層真ボス】
個体名: 【獅子丸キマイラ】
特徴: 頭がライオン、胴体が山羊(羊)、尻尾が蛇。硬い甲羅と多重の属性攻撃(衝撃波・火炎ブレス)を持つ融合獣。
頭がライオン、胴体が山羊(羊)、尻尾が蛇。
他にも色々混ざってそうだ。硬そうな甲羅まである。
衝撃波を放ち、火を吐く化け物。ただのキマイラじゃない。
「マジかよ……【獅子丸キマイラ】登場だな!」
「エイちゃん、ふざけた名前を呼んでおる場合ではないぞ! コイツは本物の化け物じゃ!」
忍者はっ◯りくんのちくわ大好きな忍者犬の名前です。




