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28.クエスト2 神社ボス討伐


「ここは⋯⋯」

神社の敷地内、ダンジョンに入って間もなくユキちゃんが首を傾げた。


「なに? ユキちゃん。ここ知ってるの?」

ここは近所の神社の中だから、来たことがあるのかもしれない。


「うむ⋯⋯。ちょっとな」

少し考え込むユキちゃん。


ピッ――端末に通知が届いた。

画面をタップすると、俺の菜園ダンジョンの管理ページに飛ぶ。


【クエスト発生:神社のボス撃破】


久々の、と言うか2回目のクエスト発生だな。でもこれ、ウチのダンジョンのページに届いてるってことは……この神社のダンジョンとウチの畑が繋がってるってことか?


まぁ、ダンジョンボスはどうせ撃破するつもりだから良いんだけどさ。


ユキちゃんとシーナちゃんに、クエストの件を説明する。


「まぁ、進むしかないじゃろ」

「そうですね。でもエイガさん、クエスト達成で何かあるんですか?」

「前回はステータスが上がるハチミツと、ユキちゃんが出てきた」


シーナちゃんが目を丸くして驚く。

「えっ、ステータスが上がるアイテム!? それにユキちゃんが……!? ⋯⋯ビックリするような事ばかりですね」

「そうなんだよ⋯⋯。まぁ、今回もクエスト報酬は期待できるかな?」


なんて話し合いながら奥へと進んでいくと、やがて森のようなひらけた場所に辿り着いた。


「モンスターです! ビーストビートルとメガバタフライの群れです!」


む、虫か……!

昆虫タイプは確か火に弱いよな。じゃあコイツらも火属性か。


木に燃え移らないように調整しながら燃やさねば⋯⋯。

(※最も、樹木がダンジョンの構成物なら魔法の影響を受けないので燃える心配はないのだが)


「任せろ! ファイヤーボール連発ぅ!」


おぉ、効果はバツグンのようだ。


撃ち漏らした敵はシーナちゃんが忍術で焼き払っている。やっぱ、くノ一(斥候職)って優秀だねぇ。

ま、くノ一って言うよりシーナちゃんが優秀なんだよね。


でも、巨大化した昆虫って正直怖い。だって見た目がグロいんだもん。

と引き気味な俺を余所に、テキパキと素材とドロップアイテムを回収するシーナちゃん。


メガ鱗粉(撒くと睡眠効果)とか、甲虫の盾なんかが手に入った。

⋯⋯蟹の胸当ての時も思ったんだけど、モンスタードロップの防具って見た目がなぁ⋯⋯。


「エイガさん。見た目はダサいですけど、装甲はかなり硬そうですよ!」


うーん。シーナちゃんに「ダサい」と言われるのは地味にツラい。

「ま、まあ売却用だね!」

「そうですね!」


とは言え、恐らく買取価格は10万とかしそうだし、鱗粉も単価1万くらいするはずだ。もう帰っても良いくらいに儲かったぞ。


ビバ、中級パラダイスだな!


その後も出てくるのは昆虫型のモンスターがほとんどだった。

小さい頃、ここでユキちゃんと虫取りしたもんだよな……なんてノスタルジーに浸りつつ、モンスターを片付けて進んでいくと、ついに本殿にたどり着いた。


あ、火魔法の威力が良過ぎて、この刀(乱斬丸)の試し斬りしてないや。次は⋯


神社なので、本殿には鈴と縄(鐘)があり、賽銭箱があり⋯⋯。


「お詣りでもすればいいのかな?」

「ふむ。恐らく、お詣りすればボスの登場じゃな」

「準備は良い?」

「私は大丈夫です!」


2礼2拍手1礼の作法を守ってお詣りしたところ――


ポッと光が弾け、あらわれたのは着物を着た幼女……。


「……ユキちゃん!?」


そう、そこにいたのはユキちゃんにそっくりの女の子だった。


神社のダンジョンは、中級とは言えユキちゃんクエストがあったり、ちょっと特殊なんです。

ボス部屋までの道のりはもっと遠いのが普通です。

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