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26.夏だー。花火だ、祭だ。いや海だろっ!

8月、夏も真っ盛り。


各地で花火大会があり、夏祭りが開かれ……日本の夏といった風情だ。


もう少しレベルを上げないと中級ダンジョンのボスは苦しいかもしれないと思い、俺はせっせと夏野菜を育てている。


キュウリにトマト、シシトウにオクラ、ナス、そしてトウモロコシ。


トウモロコシは虫が大量についてしまって、ほとんどダメになった株もあったけれど、殺虫剤で倒したら経験値がめちゃくちゃ増えた。


出来たてのトウモロコシを山ほど食べたかったけど、こればかりは仕方ない。

それでも何本か無事に育ったので、湯がいて食べた。味も最高だったし、経験値的にも美味しかったよ。




「エイガさん。今日も暑いですねぇ」

「まあ、夏だしなあ」

「エイちゃん、またプールに行きたいぞ!」


この前プールに行った時は、ユキちゃんがまだ5歳くらいの見た目だったから水着姿でもノーダメージだったけど、今の成長したユキちゃんは……。


まあ、レベル8(見た目)なら、まだまだセーフだよね、うん。


「あ、プールもいいですけど……エイガさん。海にダンジョンがあるんですよ! 初級ダンジョンだし、サクッといきましょうよ」


「海……。それは行ってみたいかもしれんの」

「ユキちゃん、海って行ったこと無いの?」


ここは田舎だし、少し海から離れているからな。


「まあ、儂はダンジョンマスターじゃからの。基本的にはずっとここにいるのじゃ」


最近は俺のことが心配なのか、ダンジョンにまでついてくる。まあ、パーティーメンバーとして立派な戦力だし、助かっているんだけどね。


「……エイガさん。もしかして一人でプールではしゃいでいたって噂、ユキちゃんと一緒だったんですね。少し安心しました」

「もしかしなくてもそうだけど……えっ、そんな噂あったの? ちょっと恥ずかしいな……」


先日のダンジョン協会で絡んできたのがあのリーダーだけで、他の探索者たちはみんな遠巻きで余所余所しかった気がするんだけど……あれ、久しぶりで声をかけにくかっただけじゃなかったのか?


変な奴認定されてる?

泣くところかな⋯


あ、でも……海か……。

今のシーナちゃんは、農作業をするために色気のないジャージ姿だ。


これはこれで、可愛いし活動的でいいのだが、海ならやっぱり水着だろ。

少し小ぶりではあるけれど、健康的でスタイル抜群の美少女、椎名薫……。


……アリだな。海、行こう!


◇◇◇


……で、俺たちが着いたそこにいたのは、ビキニとかではなく、ラッシュガードで全身をガチガチにガードしたシーナちゃんだった。脚すら出してない。


(ユキちゃんは可愛い水着姿だったけど!)

「シーナちゃん、みず……」

……とは聞けないか。

「……エイガさん。初級とは言えダンジョンなんですよ? 油断するなっていつも言っているじゃないですか」


シーナちゃんまで思考をよむのか?

エスパーなのか?


「あぁ、そうだね……」

まあ、俺もハーフパンツの水着に上はラッシュガードを着ているし、ギリギリお揃いということでセーフかな。


武器は、海水で刀が錆びたら嫌なので『乱斬丸』はお留守番だ。試し斬りしたかったんだけど、仕方ない。


装備も武器も心許なかったけれど、所詮は初級ダンジョン。


サクサクっと攻略完了。

素材も集めて、ダンジョンの消滅も確認した。


「じゃあ、帰ろうか……」

と呟くと――

「何言ってるんですか? これからが『海』ですよ!」


おぉ~……眩しいぜ。


ラッシュガードという名の防具を脱ぎ捨てたシーナちゃんの水着姿。


やっぱり、スタイル抜群だな。ちょっと小ぶりだけど……俺には十分すぎるくらいだ。

いや、俺は巨◯信者だったはず⋯。でも、この際それはどうでも良いな。


「ちょっと、エイガさん。見すぎですってば!」

恥ずかしそうにするシーナちゃん。その仕草も可愛いねぇ。


「椎名、コヤツは根っからの童貞なのじゃから仕方ないのじゃ」

「くっ……童貞って、そんなの関係ないって!」

「エイガさん……その、見たなら見たで、何か言うこと無いんですか?」


……うん。ちょっとだけ小さいけれど、俺の好みだよ。

……違うな、違う。言葉を選べ。


「似合ってるよ。めっちゃ可愛いね」

まあ、可愛い妹だと思って素直に言えば、照れずに伝えられるよね!


「あ、あ……ありがと、うございます!」

シーナちゃんは真っ赤になって照れている。ちょっと見すぎたか⋯。


その後は3人で波打ち際でビーチボールをして遊んだり、浮き輪でプカプカ浮かんだり、砂で山や城を作ったり。


ドロップ品の蟹や貝を焼いてバーベキューもしたし、


滅茶苦茶楽しかったよ!

年甲斐もなくはしゃいでしまった。

海行きたいねぇ。

ただ、海でのお一人様は精神的に保たないかも⋯

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