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チートゴースト2 アナザーワールド  作者: 未知風
最終章(八章)「それでもエンドロールは流れない」
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五話「救えなかった生命」

あの頃、私は電波時計のアラーム音で目が覚める。リビングにあるテレビ画面を見てみる。そこには『拉致して殺害し逃走中』というテロップと共に犯人の似顔絵が描かれていた。そして私の知っている隣の家の天馬義和(てんまよしかず)君といつも私が出ると待ち構えてチャイムを鳴らすハーフであろうアポロニアちゃんの写真があった。しばらく見ないと思ったら、彼女はこの男に殺されたのだそうだ。そういえば最近警察の姿を近くで見ると思っていたが、これが原因だったのだろう。私にも事情聴取は来たが、「最近何か変わったことは?」とか「この近くに怪しい者を見たか?」とか「子供は好きか?」とか聞かれただけでこの事件のことは詳しく聞かされてなかった。恐らくその時はまだ似顔絵も出来てなく、私までも疑われて子どもたちを隠し持っていたと考えていたのかもしれない。ただ何にせよ、私は言えることが一つある。


”この犯人は許せない”、と。


そして身支度を済ませて外に出た。いつも通る道を異なる車の色が私の横の道を優雅に通る。駅のホームに着くと、私はなるべく人が混まないであろう駅のホームの奥へと進んでいた。スマホを弄って時を過ごそうとした。


「まもなく電車が来ます。危ないので黄色い線より……」


アナウンスの声が聞こえた。私はスマホから顔を上げ、スボンのポケットにそれを仕舞う。三人ぐらいの前の男が覆面を外し、にこやかに笑っていた。その顔はまさしくあの似顔絵通りだった。

電車が通過するのを見計らって目の前にいる隣の子と会話が盛り上がっていた彼女を蹴っ飛ばそうとしていた。


「やめろー!!」と言いながら、私は彼の前へ人を掻き分けながら前へ出た。しかしあの子たちを殺した彼を相手に恐怖で足がすくんで手を伸ばしたまま何も出来なかった。


「いい気味だ」


その男は彼女を思いっきり蹴っ飛ばした後、姿を暗ました。彼女のこぼれ落ちた涙が私の肌に伝わり、その場は赤い血と悲鳴に包まれた。


これがあの事件の本当の真実だった。私は何も救えなかったのだ。

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