二話「似た者同士」
処刑台の前に立つ二人の男女は私たちを見るなり、武器を取る。
「やはり先ほどここで会った話は演技か?」
「何を言うか、吉田健三。我々は貴様とここで会うのは初めてだが?」
「何を言うか、アポロニア。テンマも会ったよな?」
「は?何のことやら?」
すると背後から足音がする。そして同じ二人の声が私の背後からする。
「あなたと会ったのは私です。テンマさんもまたいます」
「やはりそうだったか、兄貴」
私たちは前後にアポロニアとテンマの二人ずつに囲まれてしまった。
「くっ、本物か?これじゃあ、住民もちゃんと見てもらえなくなるじゃねえか」と前にいるテンマ。
「ご安心を。ここにいる住民はうちの騎士団の一員たちですから」
すると住民だったと思う人達が一斉にミスティアたちに加勢したり、こっちに来たりしている。
「吉田さん、それにそこの御二方も処刑台に上がって下さい。これは私たちが成すべき任務です」
私は首を縦に振るなり、先に向かう。しかしそれを阻む女が一人いた。ユリさんだった。
「やっぱりあんたたちは来たわね。私はあんたを認めない。だって上の処刑台には彼女以外誰もいないもん。あと五分もしないのに」
私はそれを聞いてアポロニアの戦っている姿を見て瞬間移動のあの魔法を思い出した。
「いや、来るかもしれない」
「ほら、確定はない。なら、行かせないわ」
ランバースさんはクサイを持って私たちの前に立つ。
「彼女のことは任せておいて下さい」
「頼んだ」
「ほえ?はっ?えっ?ちょっとー……」
私とバルトロイドさんは梯子を駆け上がる。やはり高い階段なのは確かである。強い風邪でも吹いたら落ちそうだった。




