一話「町の嫌われ者」
バルトロイドと共に道を歩いていると、町の姿が現れる。何とも盛大な町だ。『モロハタウン』と看板に書かれていた。そしてその隣に剣にヒビの入ったマークがあった。
「ここは?」とユキさん。
「……」
「えっ?何だって?」
「彼の町だって」
システムメッセージの表記を私は仲介してアルファの発言に答えてあげる。そして答えた直後、私の顔面に一枚の紙が飛んでくる。
「こ……これって……」と花咲さん。
「えぇ。私たちが初めて出会った時に見せた金色の追放書ですね?」とランバースさん。
「いや、そうじゃない。そこに載っているの。俺らの仲間なんだ」
私の言う通り、そこにはかつてダークホースにいた最後の一人である仲間がそこに絵と共に表記されていた。内容はこうだ。
『天使の翼を持つ有川という名の女を公開処刑を実施する。場所はモロハタウンの中央広場。日時は本日午後二時……』
私たちは目を疑っていた。
「彼女が何を?」
「……(私は何も知らない)」
「おい、貴様は!!」
私たちの前にいるバルトロイドに向けて指を指している町の人々。入口の前で町の人々は私たちに向けて剣や銃などを構えている。
彼は私とアルファの手を掴む。
「……(このまま全速力で走るぞ)」
「おい、旅の人を連れてどうする?またそいつらを公開処刑にして見せびらかす気か?」
「……(私も嫌われ者になってしまったものだな)」
私は彼らにもついて来るように促すため後ろを見る。しかし彼女たちはそれぞれの武器を手にしてバルトロイドに向けている。
「私はあんたを許さない。無言だし、何をされるか分からないわ」と花咲さんは代表して剣を振るう。
「そういうわけだ。貴様にはここで死んでもらう」
アルファは鞘から剣を取り出そうとする。しかし私がその前に町の人々に向けて剣を振るう。出来る限り当たらないことを心がけて。
「悪ぃ、みんな。俺、こいつのことを放っておけなくて……国境国境!!」
「……」
バルトロイドの言葉はシステムメッセージでも無言を示す三点リーダー二回分だけが表示されているだけだった。私たちは仲間たちの自分に対する呼び声をバックに剣を振るって出来た空いた道を彼の手を引いて町の中へ入っていくのだった。




