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九話「アキレスと吉田」
私は何もなく誰もいないフロアを何回も見ては階段を探して上った。そして壁や天井のない風通しの良い屋上へと上り切った。一人の男が私の離れた所で私を背にして椅子に座っている。
静かに近寄って彼の椅子を蹴ってみる。
「そのまま落ちやがれ!!クソ野郎が!!」
しかし地面に落ちたのは椅子だけだった。私の首元に銀色の刃が覗かせる。
「武器も持ってねぇ、てめぇが俺様に何用だ?」
「武器は持ってねぇよ。武器は後で来る」
「ほう。それじゃあ、その前に死ね。そうだな、今見えるこの光景は美しいだろ?」
「何もねぇ殺風景だろ?いや、嘘に塗られた演劇会場か?」
「嘘だとてめぇ。死ねぇ!!」
銀色の刃は私の首から離れたかと思ったら、私を目がけてまた迫って来た。
次回から、次の章です。ついに幽霊集団との決着です。




