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八話「剣を弾く風」
私に向かってきた剣が私を退けるように落ちて地面に刺さる。その瞬間、私の体に風が靡く。目の前に大きな鳥の姿が現れる。
「お前は……」
「役目を果たしに来た」
「ありがとうな……アルセイド」
ランバースさんたちの里にいた洞窟の大きな鳥。役目を果たして死ぬはずだっただろうその鳥に何かあったら私たちを救うことを役目とし、今の今まで生きて役目を果たしに私の目の前に来たのだ。
「何だ、貴様。そのでかい図体でもこの天井を覆われた剣は防げねぇぞ?」
「吉田といったか?我の下を歩いてここから去れ。邪魔だ」
そう言ってアルセイドはそのまま飛び上がった。天井の上に開いた空の色は未だに黒かった。この空に明るい光でも刺し込めればと思いながら、アルセイドの下に入る。もちろん、その間も剣が落ちる金属音は鳴り響く。そして私の上で赤い血もまた一滴一滴と落ちていく。
「アルセイド。早く終わらせる。だから持ちこたえてくれ」
「我のことはよい。無理はするなよ、人間」
アルセイドは私を階段まで送り出して私が階段を上るのを見送っていた。私は上で待っているアキレスの野郎に向けて足を早めるのだった。




