三話「城の入口で待つ男」
私たちはそのまま城の中に入った。
「中はどうやら、外とは違ってすっかすっかだわね」と花咲さん。
「あら、あの人。どこかで見たような?」
ランバースさんの言う方を見てみると確かに背中を私たちに向けているが、知っている姿がそこにある。
「アルファ?お前、何でそこにいるんだよ?」
「やっと来たか?そして俺はアルファではない。七光聖剣王の一人、クルイシナだ」
その男が持っていた剣はアルファが持っている剣よりも禍々しい紫色を帯びていた。その剣がひと振りすると、私たちに紫色の斬撃と言わんばかりのその光の線が襲いかかる。
「ふん!!」
私は黄金の剣でそれを斬ると、二つに分かれて後の壁に向かって進んで行った。その衝撃音に驚いて私は壁を見ると、そこには貫通はしなかったものの大きな穴が出来ていた。
「なかなかやるなぁ?だが、これはどうだ?」
先程より大きい斬撃のような紫色の光が飛んでくる。さすがにこの剣一つで対応しきれないようだ。だが、ここにはそんなチート道具には負けないチート野郎がそばにいる。それも二人もだ。なぁ、そうだろ?
「こんな大きな斬撃飛ばしてたらこの建物壊れちゃうわよ?ゴーストビックハンド!!」
大きな両手の形をした透明の手がその紫色を包み込む。そして両手と共に地面に沈んで消えてなくなった。
「おのれ、ならば……」
「残念でした。前ばかり見すぎよ、殿方様」
彼の後ろに回っていたランバースさんの手によって彼は気絶をした。それを確認した私と花咲さんは彼女の方に近寄った。
「七光聖剣王か……。他にもこういうのが六人いるのか。なんか、花咲さん、アポロニアの城のことを思い出すなぁ。あいつも元気でやっているかなぁ?」
「元気でやってんじゃない?そんなに心配なら見に行けば?今すぐ……ふん」
「あれ?なんで怒ってるの?まさか嫉妬?ねぇ、嫉妬?」
「黙ってください。後で最大の仕返しが待っているので。ふふ」
「仕返しって何?ねぇ!!」
「御二方、楽しそうな会話は全て終えてからにしてください。あと、吉田さんはいっぺん死んでおいてください」
「そうだな……っておい!!……まっ、いいか」
ランバースさんがほんのり赤面しながら私と花咲さんの会話を止めたことで私たちは先に進むことにした。しばらく進むと、上へと上がる階段があったので私たちはそれを上がった。




