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三話「町怖し」
私たちは気分を悪くしている彼女を引き連れながらも町の中に入り込む。しかしそこは薄暗くてでも不気味なものはたくさんある。無数に地面に張り付いている岩のような墓が綺麗に並んでいる。元いた世界であったあんな大きな墓ではなく、高さが肩幅よりやや大きいぐらいの段ボール箱を硬い岩にしてそれを六分の一ぐらい地面から顔を出すぐらい埋めた感じの墓である。その前もある程度大きめの岩が置かれている。
この町には墓だけではなく、十字架もそこら中にそびえ立っている。何より不気味なのが、人や動物の気配が全くない。そしてうっすらと出る煙は相変わらず私たちを包もうとする。
「よし、この宿で泊まるか」
「えっ?アルファ、ここで泊まっ……おえー」
「気持ち悪いなら話すな。言うこと聞け」
「おい、ここに悪魔がいるぞー」
「最低男さん、あなたも同類なのですからそんな自分に跳ね返るような言葉はやめて吉田さんですよ」
「じゃ、ダメイドである君も同類で」
そう言いながら私たちは『オドロケ宿』という宿に入っていく。私たちのことを時計の針が携帯の時計と一分のズレがあるのに直すのがめんどくさいような呆れた顔をするユリさんも黙って私たちと共に宿の中へ入っていくのだった。




