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音楽の神学み  作者: 聖
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10/12

Korn「Blind」

You don’t know the chances.

旧約聖書には、士師記という英雄列伝みたいなのがありまして。当時のイスラエルの歴代の勇者たちについての伝記なんですけど。女預言者なんかも登場しますし、神に選ばれた青年が、選ばれたことに半信半疑でおそるおそる神にその証拠を求めるような話もあって、私はその話なんかけっこう好きなんですよ。


その士師記で描かれた英雄の中でもおそらく最も有名なのが、怪力の超人サムソンという人です。その辺に落っこちてたロバの骨で敵兵1000人を打ち破るとかいう、三国志でいうと呂布みたいなチートキャラなんですけど。


ある日サムソンは敵の民族の女性のことが好きになってしまって、その女性と暮らすことになります。敵の民族としてはサムソンの怪力をなんとかしたいので、どうしてそんな人間離れした力があるのか、その秘密を女性が聞き出すように仕向けて。その力は、ナジル人の誓いという、髪を切らないことで神にその身を捧げる証しにするという契約によるものだったんですね。


その女性はなんとかしてサムソンから力の秘密を聞き出して、敵の民族もそれを知ることになって。サムソンは寝てる間に髪を切られてその怪力を無効化されて、目を潰されて敵の民族の神殿で見世物みたいにされてしまうんですけど。


最後にもう一度だけ怪力を取り戻させてもらえるように神にお願いして、その力によって両手で神殿の柱をぶち壊して、神殿ごと崩壊させて敵の民族を壊滅させたというとても壮絶な話です。


なんでいきなりこんな話をしているのかといいますと、私がこの歌を聴いて思い浮かべるのがそのサムソンだからなんですよ。不穏で激しいサウンドで、俺は盲目だ、と叫び歌う。歌詞の意図としては内面的な苦悩といったことなんでしょうけど、私としては、いやこれサムソンやろ、サムソン以外あるこれ?みたいに感じるんですよね。


ナジル人の誓いというのはレゲエの思想であるラスタファリズムにおいても重要で、だから彼らは髪を切らないのでそれがドレッドヘアになるんですけど。このバンドのボーカルの人もドレッドなんですよね。じゃあもうこれサムソンの歌やろって。そう解釈することでようやく、その表現の迫力の理由がわかる気がするような歌で、こういうの不思議で面白いなーと思います。

動画。

https://youtu.be/SGK00Q7xx-s?si=glIBbiwc-FtlfkYF

歌詞。

https://lyriclist.mrshll129.com/korn-blind/

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